赤星引退で急速に進む?阪神タイガースの若返り

 レッドスターこと赤星が引退したとのニュースには衝撃でしたが、首を痛めて以降の彼の状態は酷く、悪い時には打撃ではほとんど引っ張れない、振れないなど相当に影響があるようでした。もちろん、首の状態さえまともなら、まだまだ盗塁王にはなれたでしょうし、打撃も3割くらいは打てたと思うだけに残念ですが。
 ただ、阪神の若返りという観点から見ると、この赤星引退がかなりのターニングポイントになりそうなのです。
 
 今年の阪神は、矢野の故障や下柳・金本の不振もありましたが、その一方で能見・狩野らの台頭、桜井の成長などもあってようやく若手が出てきた感がありました。まあ能見なんかは30歳なので若いわけではありませんが。ただ、「アラフォー」が引っ張り続けてきたここ2,3年から確実に流れが変わりつつあります。
 来季には城島が入ることで、若返りが止まるのではないか?と言う声もある一方で、狩野にはまだまだ正捕手として足りない部分も多いと思ってます。それに、矢野から狩野世代に一気に若返ると言うよりも、メジャー捕手でもあり経験豊富な城島を見ることも良い経験になるでしょう。
 まあそれはともかく、阪神は「弱体化」か「若返り」の時代に突入したことは間違いないでしょう。今岡が解雇され、ジェフ・ウィリアムスも引退。矢野や福原、久保田あたりも大幅に減俸されており、「来年がダメなら…」的な最後通牒を突きつけた形になりました。藤本もFAで放出したわけですし、星野〜岡田政権下で主力だった選手の名前はどんどん表からは退かされようとしています。
 ただ、これを単純に「弱体化」と一言で片付けてしまうのはあまりにも早計でしょう。何せここ2,3年の阪神は、確かにCS進出したりボーダーで戦えたりはしていたものの、徐々に戦力ダウンしていったことは見ていて明らかでしたからね。満足行く状態で出ることの少なかった赤星や、金本も昨年は力の衰えとも取れるような状態でしたしね。むしろ、藤本らも退団したことで、大和ら若手の台頭も期待できますし、外野も桜井がようやくポジションを取れそう。意外に歳食ってる関本なんかも頑張らないとレギュラーを追われる可能性だってありますから。新外国人に関しては未知数ですが……。
 投手陣でも、ジェフの退団はあまり大きな影響はないでしょう。もちろん、ブルペンでのキャプテン的な存在だったようなので精神的な影響はありそうですが、藤川や矢野が引っ張る存在になれれば良いわけですしね。あとは、久保田が復活するか、あるいは筒井や桟原らがもっと安定感を増していければ向上できるでしょう。問題は先発投手陣ですが、能見が台頭してきたように、まだまだ阪神の一軍半〜二軍クラスでくすぶっている投手に原石が埋まっているかもしれません。
 
 個人的には、新井と金本次第だとは思います。新井はあまりに力みすぎるのが問題で、そこを修正できれば広島時代の本塁打数はともかく、打点が稼げるようになるはずですので、なんとかしてもらいたいところですね。金本は、自身の力の衰えを実感しているかどうかと、記録よりチームを優先出来るか、という点が問題ですね。フルイニング出場がモチベーションになっているから、多少の怪我では休まないし、若さを保っていられるという考えと、フルイニング出場を続けているからこそパフォーマンスが落ちていると考えるのか……ですが、どうなんでしょうね? どちらにしても、そろそろフルイニング出場の記録も破られない記録になっていますし、45歳くらいまでやってもらいたい気持ちもありますから休む決断をして欲しいんですけどね。監督が言うことではなく自身で決めることではありますが……。

 シーズン通してどうか?という問題はありますが、個人的には十分戦えるんじゃないかと思ってます。確かに先発投手は2人くらい出てくれないと厳しいですし、センター赤星ほどの守備範囲を平野や新外国人では期待できないのですが、それ以外では十分戦えるんじゃないかと思うんですけどねえ。昨年からあまり変わってないと言われたらその通りですが。
 やはり城島効果が一番気になりますね。そこからの若手の底上げで世代交代を進めていければ……。安藤あたりがぬくぬくとしてるうちはダメかもしれませんから。
 他のチームのファンからすれば、来年の阪神はさほど怖くないのかもしれませんが、個人的には楽しみですね。来年は落ちるところがない岡田オリックスとともに、関西2球団は楽しみのほうが上回ってますね。


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