あまりメジャーでないけど、人生を変えたくらいに超名作だと思うギャルゲー「久遠の絆」

 個人的に、葉鍵系じゃないゲームであります。
 「久遠の絆」「加奈〜いもうと〜」「シンフォニック=レイン」は、名作中の名作。鍵はともかく、葉っぱの作品はある意味で超えていると思います。
 中でも「久遠の絆」は、僕がこの業界に本当の意味で浸かりこんだ作品でした。
http://www.fog.jp/main/products/kuon.html
 この作品は、フォグと言う知名度の低いメーカーの2作目の作品で、1998年の12月にPS用のゲームとして発売されました。ちょうど、ToHeart(97年5月)、ONE〜輝く季節へ〜(98年5月)と、ギャルゲーにおけるノベルゲームの地位が確立しかけているときですね。ただ、コンシューマオリジナル作品として、ギャルゲーとノベルを組み合わせたと言うところは、かなり当時としては斬新だったと思われます。コンシューマオリジナルのギャルゲーってのも、昨今珍しいものになりつつあるのですが。
 ちなみに僕は、当時まだPCを持っておらず、コンシューマのギャルゲーはある程度プレイしていたものの(ときメモとかサクラ大戦とか、悠久幻想曲とかはプレイ済み)、ノベルゲーム自体も初プレイでした。だからこそ余計に、と言うのもあるのですが、めちゃくちゃハマりましたね。
 このゲームは、まあ根源にはLeafの「痕」があって、一部の人ではパクりだと言う人もいました。僕はその後「痕」もプレイしましたが、なるほどそう言ってる人の気持ちもわからないでもない、と思うと同時に、この作品はある意味「痕」を超えている、とも思いました。
 内容ですが…まあぶっちゃけると「転生モノ」ですね。現代と、平安時代元禄時代・幕末の4時代に渡り転生を繰り返し、その時代ごとに結末が待っている、と言うものです。ヒロインは基本3人と少な目ですが、それぞれの時代に転生したキャラがいるわけですので、合計10人くらいのキャラがいたりします。
 しかし、シナリオは本当にいいです。普通に、主人公たちとボスが戦うと言う大筋のシナリオもいいのですが、そこに絡んでくるサブキャラの人間模様とか思惑とかがとにかく良いのですよ。サブキャラの中にも転生を繰り返しているキャラがいたり、逆に転生を繰り返しているキャラの中に入って巻き込まれていくキャラがいたりするんですが、その絡みの描き方が凄い。
 もちろん、ヒロインたちもいいのですよ。女教師に同居してる従妹、巫女に妹にロリ少女に姫に…。かなり属性を押さえていて、10年近く前に発売されたとは思えないくらいの充実振りでした。絵も、いわゆるギャルゲ絵からは離れた絵で、ちょっと古臭い感じもしたんですが、男キャラからお姉さん、ロリキャラから蜘蛛・鬼・餓鬼に至るまで描けてしまう画力には脱帽モノでした。
 あとは音楽。これも素晴らしい。今は亡くなってしまった方が全曲作ってますが、まあこのゲームにこの音楽があるからこそ素晴らしかった、と言っていいと思います。和風ファンタジーな世界観をよく演出できているという意味で。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm302034

 「痕」を超えている部分と言えば、やはり壮大な世界観とストーリーやキャラ関係の重厚さでしょう。単純なストーリーのボリュームという意味でも凄かったですが(CLANNADをクリアできるような人では短く感じるかもしれませんけどww)、描ききってる感はもの凄く伝わりましたし、良いゲームでした。
 
 僕はこのゲームがキッカケで、コミケに参戦するようになったくらいですw それまでも地元の即売会には参加していたのですが、デスクトップアクセサリー集が出るって聞いて、久遠の絆の同人誌も欲しいっ、ってなって東京まで遠征したような…。同人もそこそこサークル数が集まっていて嬉しかった記憶がありますね。フォグの企業ブースも、最初に参加したときには閑散としていたんですが、2回目か3回目の参戦時には行列ができるくらいの人気ブースになってましたね。そこにシナリオ担当の方が裏手で品出しをしていたも覚えてますw そのアットホームさも好きですけ

amazonのリンク
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%82%B0-658034-639106-%E4%B9%85%E9%81%A0%E3%81%AE%E7%B5%86-%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B9/dp/B000OZ50RE/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=videogames&qid=1202640658&sr=1-1

 この後、PS版ToHeartを8日でクリアして、PC買ってエロゲをやりまくるわけですが、その端緒となったのは間違いなくこの「久遠の絆」で、コミケ参戦が常態化してしまったキッカケにもなった、文字通り「人生を変えた」作品になっていたと思います。
 皆さんもこんな作品があるかと思いますが、何でしたか?