貴方のルーツになったor価値観を形成したギャルゲ・エロゲは?

 以前に書いたことがありますが、僕はコンシューマが先です。と言うか、ずっとエロゲーへの憧れはあったんですが、プレイできる環境が無く(当時はPC98の時代)、仕方なくPCエンジンCDロムロム)に移植された、あまりエロくもない粗悪な作品をプレイしていたように思います。「ドラゴンナイト」とかやっていたのかな? 大して面白くなかったので(エロ目的で見ていたからってのがあった)記憶に残ってません。
 それからどういう流れかは忘れましたが(雑誌記事で興味を持ったのか…)、PS版「ときメモ」にハマりました。ここは以前に書いた記事の通りです。
 その後は、「サクラ大戦」だったり「悠久幻想曲」だったり、「プリンセスメーカー」、「虹色町の奇跡」などをプレイしていって、徐々にギャルゲーマーとして確固たるものになっていきましたが、ここまではどちらかと言えば、キャラだったり萌えだったり(その当時にそんな言葉ありませんでしたが!!)そういう安直なものに惹かれていただけだったように思います。そんな中でも、エロゲへの憧れはあったようで、SS(セガサターンね)の「野々村病院の人々」や「きゃんきゃんバニープルミエール2」、「Piaキャロットへようこそ2」などの、老舗のエロゲメーカーの作品の移植作品などもプレイして、エロだけじゃなくキャラやストーリーも面白いのがあるんだな、と認識していました。
 その流れだったかどうかは忘れましたが、「痕」の存在も知りました。エロよりもストーリー自体が面白いと言う話も。そんなタイミングでプレイしたのがPSの「久遠の絆」でした。
 この「久遠の絆」というゲームは、僕のギャルゲー観を大きく変えてかつ、価値観の土台を構成する作品になっているのですが、コンシューマオリジナルでありながらカラミシーンがあったり、残虐な表現があったり、よく当時の規制の強かったPSで出せたな、と思うような、かなりパソゲーよりの作品でした。それでいて、男女の恋愛ももちろん描かれているのですが、大きな物語の中の要素の一つとして、物語自体を楽しませてくれるような作りになっていた作品でした。これがたまたまノベルゲーだったのもあるんでしょうけども、その濃くて太いストーリーには大いにハマり、ギャルゲー観を大きく覆され、今でも「非エロの、恋愛が必ずしもメインじゃないゲームは大手で無くとも作れるはず」という価値観が変わっていない理由のひとつになっているように思います。
 と言うのも、「久遠の絆」を作ったFOGというメーカーは、エロゲメーカーではなくコンシューマのメーカーです。しかもこれ以前には花札ゲームを1作品出しただけという超マイナーなメーカーで。そんなメーカーが非エロでパソゲーで流行りつつあったノベルゲーをコンシューマで出し、最終的には大成功に終わった(PS版だけで累計7万本以上売れたとか。費用対効果を考えると大ヒット)ことを見ているだけに、エロじゃなければやっていけない、などの話を聞く度に「?」が浮かぶのですが…。
 話が逸れましたが、そこから「トゥハート」(PS版の表記はこれ)〜「痕」〜「ONE〜輝く季節へ」〜「Kanon」…あたりへと続くのですが(初めてのエロゲは「痕」。エロシーンは悪くなかったですが、どっちでも良かったって感じでしたかね? むしろ残虐表現での18禁だったように思いました)、こうしてみると、最初の頃にプレイして衝撃を受けた作品ってのは、自分の根底にずっと残り続けるものなんですね。

 僕は、ギャルゲーの歴史を知るために、ギャルゲーを語るなら古典をやれ!とは言いませんけども(そういう古い人っていますけどね)、例えば自分が興味を持った人が感銘を受けた作品やルーツになっている作品ってのには、一度触れておいたらより面白くなるんじゃないかなあ?と思ったりします。まあプレイするかしないかは個人の自由ですし、その世界を語るにも、古い時代を知らない人が見ている世界ってのも興味深いわけですので、どんどんやってくださいな、と思ってます。
 あと、若い世代はどんな作品に感銘を受けているのか、とかも興味がありますので、何かあればどうぞ。