こみっくトレジャーに見る、鍵ジャンルの衰退ぶり

 で、こみトレですが、とにかく新刊の動きが鈍かったと言うか、本当に新刊出したっけ?って思うくらいの動きの無さでした。
 しかし振り返ってみると、関西のこういう男性向け系オールジャンルのイベントに出たのって、昨年のコミコミ以来だったんですが、その時よりも数字上は下がっています。
 数字のことをあまり取り上げたくは無いのですが、昨年のコミコミって時期的には凄く中途半端だったんですよ。ちょうど、リトバス発売を1ヵ月後に控え、更にCLANNADアニメの放送もまだ先、と言う状況だったわけで、鍵で何かを出すのが非常に厳しいタイミングだったわけです。が数字上は逆に、リトバスエクスタシー発売間も無い今回のコミトレの方がダメだったというのは、単に「たまたま」では済まないように思うのです。しかも、当時の本の主役は、それほど人気の無い藤林椋さんだったりもしましたしね。
 つまりは、一般参加者は増え続けている割には、鍵の同人誌を求めている人は増えていないどころか横ばい、あるいは下がっている可能性すらあるんじゃないか?と考えているわけです。
 そもそも、僕が学生の頃に比べると、同人誌を買いに行く、あるいは探しに行くのに、即売会に出かける機会って少なくなっているんじゃないかなあ、と思うんです。当時は、僕らからすれば東京方面とかのイベントの情報なんて、ほとんど手に入ることがありませんでした。今ほどHPとか充実して無かったですし、ブログなんて物自体が存在してませんでしたから。それを調べるすべ自体も知らなかったわけで。なので、近くの即売会に出かけるのが手っ取り早かったわけです。が、今は違いますよね。
 今なら、流石にコミケは別格としても、後は即売会に出かけるよりも、同人誌書店でサンプル見ながら買ったほうが、楽ですし面倒無いですし、気兼ねしないですから手っ取り早いんじゃないかと。対面式で売り買いするのに慣れない人もいるでしょうし、ネットとか通販とかそういうのに慣れている人には、余計に即売会のハードルは高いものになっているのかなあ、とも思っています。
 それでも、オンリーイベントとかだと、そのジャンルの本を漁りに来る人がほとんどなために、参加者の購買意欲も高く、売り上げは上がることが多いです。それは何処のサークルでもそうみたいですけど。ウチのサークルで言えば、関西であった「ホットケーキバスターズ」でも、関東でやった「リトルバスターズFestival」も、新刊の売れ行き自体はむしろ関西のホトバスのほうが良かったくらいで、結構似たり寄ったりだったりしました。
 つまり、「男性向けオンリーイベント」くらいの大まかな括りでのイベントでは、同じ嗜好の人たちが集まりにくくなっているのでは無いのかなあと。しかもそれが、関西の1000スペース前後のイベントでは。恐らくですが、東京でもサンクリくらいのイベントであれば、ある一定以上の知名度や規模のサークルさん以外では、似たような現象が起きているんじゃないかと思うのですがどうでしょうか? サンクリも同じくらいの規模ですしね。
 東方などピークを迎えているようなジャンルであれば、こんな感想を持たないかもしれません。が、関西の男性向けジャンルってのは現状、あまりニーズを満たしているようには思えませんね。このまま、一部の大手のためのイベントになってしまう可能性だってあるかもしれません。
 まあ、ウチのサークルの本の質とか内容に幻滅したり見限られたりした可能性はあるんでしょうが…。もう少し考えて見ます。