けいおん!はらき☆すたを越えられるか?

 けいおん!を3話まで見てきました。面白いですね。基本的にはゆるアニメなんで、各話でのインパクトはそれほど無いんでしょうけど、1話より2話、2話より3話という感じでどんどん面白くなる感じで、軽い中毒性があるんじゃないかと思います。
 しかし、見れば見るほど「らきすた」に近いノリですよね。OPとEDを除くと。出版社も全然違うし、放送局も違うんですけど、ゆるーいノリとか、キャラの立ち位置とか、OPやEDを声優さんたちが歌うとか。つかさとこなたとかがみのお馴染みのトリオにみゆきさんがメインメンバーとして加わった感じで。
 どこが受け入れられたのかは僕が判断すべきではありませんが、DVDの予約状況も好調で(ブルーレイ版のほうが好調みたいですね。ただし値段が高すぎますけど…)、更にはEDの「Don't say"lazy"」初回限定盤がAmazonのCD売り上げ(予約)で1位、OPの「Cagayake!GIRLS」(初回限定盤)が2位と圧倒的でした(汗。視聴率的には、初回が1%ちょっとというかなりお寒い数字ではありましたが、BD版の予約が好調という事実を見てもわかるように、深夜まで起きてわざわざ両端カットのTBSの映像を見るまでもない、って人も多いんだろうと思います。それだけすんごいAV環境を持っているってことかな、と(ちなみに僕はPCモニタやグラフィックカードはそこそこのがありますが、地デジを見る環境は無いしBDは再生すら出来ないし、テレビは未だにソニーの11年もののブラウン管です)。
 前置きはこのくらいにして、原作の知名度からすれば既に「けいおん!」は成功していると言っても過言ではないでしょう。が、「ブーム」にまで発展したらき☆すたには現時点ではまだまだ背中が遠い感じです。そんならき☆すたに追いつき、追い越す可能性は「けいおん!」にはあるんでしょうか? 探ってみました。

  • CD…音楽でより売り込める?

 OPEDのCDがこれだけ出足が良いので、既に歌という面では相当に注目度が上がっているようです。確かにあのED曲の破壊力は高い。OP曲も良いですし、ガールズロックの良さを味わえてますよね。そして普通に声優さんたちの歌スキルが高いことも見逃せません。今のところ、律役と紬役の人はソロでの歌声を披露してはいませんが、恐らくは全員がメインで歌えるくらいの歌唱力を持っているんでしょう。
 らき☆すたでも様々な音楽での展開はありましたが、こちらはアニメ内でも音楽やってる面々が歌っているわけなんで、よりシンクロ率が高いというか、CD展開は当たり前なんですよね。らき☆すたは無理やり広げた感もあったんですが、けいおん!ではCDを出すことに何ら違和感も不自然さもありませんよね。ですから、キャラソンもメインの4キャラすべてで出せますし、アルバムだってキャラごとに作れるかもしれない。PVだけでDVDを出すなんて商売も出来そうです。
 問題は…アニメのあの展開で、CDが出せるレベルになるのが何時になるのかってことです(汗。あれだと、アニメが終わる頃にやっとセッションが出来た…ってレベルじゃ無いのかなあ。あんまり唯が上手くなるのが速すぎるのも違和感がありますしw 二期をやることにすれば、息の長い感じでやれそうですけどね。原作もあんまり話数が無いみたいなんで、そこまで引き伸ばせるかどうかも微妙ですが。

  • 声優さんを拘束しやすい?…果ては中の人でライブ?

 けいおん!に出演している声優さんって割と知られていない方ですよね? これまでの京アニ作品の多くは、かなり人気どころ、有名どころの声優さんが多くて、同じクールで掛け持ちしてるなんて当たり前でした。が、このけいおん!の声優さんたちは、けいおん!関連で独占できそうなんで。ウィキで見る限りは、唯役の豊崎さんが一番売れているのかな?というくらいですかね。まさにこの作品でCD展開やら、中の人が実際にライブをやったりとかいう展開を考えているからかもしれませんね。実際にWebラジオでは声優さんたちに楽器の練習をさせる方向になってましたし。本気でライブとかやろうとしているのかもしれません。

  • 出版社縛りが少ない?

 らき☆すたに関してよく言われていたのが「角川書店」という大手の影響でした。大半は劇中でネタにされてましたが。ただ、ブームが過ぎ去った今でも、未だに角川はらき☆すたを引っ張っていて、作者が攻撃対象になってしまうくらいの状況に陥ってしまってます。
 ただけいおん!の場合、出版社は芳文社とそれほど大手では無いというか、アニメ業界に影響力が大きい会社ではありません。なので、よりアニメ制作会社とかは自由に作れるんじゃないかと。だからより、映像作品だとか音楽とかで、製作元が判断して出せるのでは無いかと思います。
 やはり期待はPV集ですね。京アニの美術センス(EDの澪たちの衣装は、アニメ監督の方がデザインしたものだとか)とかを考えると、これは期待せざるを得ないでしょう。そういうのも、より自由に制作できる環境になるんじゃないかと思うのです。
 
 らき☆すたに比べて劣るのは、やはりキャラ立ちの部分でしょうか。こなたくらいのオタク女子ってのはまずいないわけで。ただあれもブームと考えると、けいおん!キャラでまた新たなブームを作れば良い訳ですから、この先でのキャラたちの味付け次第ってところでしょうね。唯のゆとりというかドジっ子ぶりは、今では逆に新鮮にも映りますから。
 CLANNAD ASでは叩かれた部分もあった京アニですが、この作品は自由にやって旋風を巻き起こしてほしいものですね。