けいおん!がオリコンランキングで好発進に思う日本音楽業界の体たらく

 けいおん!のCDがオリコンデイリーランキングで、EDが3→2位、OPが4→4位になってましたね。さすがに、ONE PIECEのOPにもなっている東方神起の曲には勝ててませんが、Don't say"lazy"は1,2日目の売り上げ推移が20553枚→15794枚とほとんど維持してしまっています。東方神起のは2日目以降の売り上げが相当に落ちているので、週末の売り上げ次第では週間ランキングで1位が狙えるかもしれません。たぶん、圧倒的に売れていたはずの水樹奈々の「深愛」が週間ランキングで42630枚-2位、月間でも55941枚-9位(2月度)という数字を考えると、相当に売れているんですね(汗。確かにED曲のインパクトは強かったですが、そこまで飛びつくものなのかな…とか(←飛びついた人が何を言う)。何せ、声優人気でもない、歌手としての知名度もあるわけじゃない、ましてや原作ファンが押し上げるほどの人気があったでもない(はず)で。純粋に曲のインパクトとそのクオリティの高さの勝利なんでしょうね。そいや水樹奈々の「深愛」も、原作のWHITE ALBUMの人気やアニメ人気と言うよりは、水樹奈々人気とか、あるいはこの曲自体の良さが押し上げた数字じゃなかったかなあと。個人的には「深愛」はめちゃ好きなんで。
 と言うのも、最近のボーカロイドのアルバムの売り上げを見てもわかるように、音楽業界が作り出した流行りの曲調と言うのが既に主流から外れつつあるんじゃないかなあと。ボカロの曲を聴いてみたらわかりますが、ボカロならではの電波系の音楽もありますが、割と普遍的に感じる「いい曲調」が多いように思うんです。たまたまそれをミクとかが歌っているわけですが、多くの人が「いい曲」って思う曲を音楽業界が積極的に出していってないと思うんですよね。いわゆる、自分たちが思う「流行の曲調」ばかりを追い求めて、そんな曲しか歌えないような歌い手しか残していない・優遇してないって感じが。
 ですから、流行とかをあまり考えずに、あくまで作風に合わせたり、ただ単に「いい歌」を作っているスタンスの曲が、たまたまアニソンに多いだけなのかもしれません。もちろん、アニメ以外でいい歌を歌ってるアーティストっているんですよ? でもそんな人たちがなかなか評価されない、表に出てくる機会が極端に少ないってのは、少し作為的なものも感じるんですよね。池田綾子とか、絶対「もっと評価されるべき」だと思うんですけどね。
 けいおん!がもっと人気が出てくれるキッカケになるのはとても良いことですが。あ、ちなみにCLANNADのCDがそこまで売れていないってのは、発売元のKSLがあくまでインディーズレーベルだと言うことで、流通形態が特殊で実際の売り上げ数が反映されているかどうか疑わしいって事情があるんですが。
 
 あ、もちろん、オリコンのランキングがあくまで「CD売り上げ」なんで、今やパッケージのCDを買わずに着うたでDLしてる人の数を勘定していないわけで、この数字って全くアテにはならないんですけどね。