有馬記念展望〜ダンスインザダーク産駒は菊花賞以外勝てない?!

 最後なのでしっかりやります。
 今年の有馬記念を考える上で一番気になるのは、やはり3歳牡馬2頭ではないでしょうか。どのくらい評価すれば良いのかがわかりませんし、ブエナビスタ古馬勢と戦ってどのくらいやれるのかが全くの未知数です。スリーロールスは脚質が、フォゲッタブルは血統とこの秋の上昇度が非常に魅力的なのですが、3歳で伸びシロがあるということを含めても、飛びついて良いものかが悩ましいところです。
 しかし、この3歳牡馬2頭には共通点がありますよね。この秋ブレイクしたと言う意味でももちろんそうなんですが、同じダンスインザダーク産駒という共通点です。
 ダンスインザダーク産駒といえば菊花賞です。ザッツザプレンティデルタブルーススリーロールスで3勝という強さを誇ります。ファストタテヤマフォゲッタブルと2着もありますから、よほど長距離が合うのだと思いがちです。が、実際はどうでしょうか。というのも、同じ京都でも天皇賞では、勝ち鞍が無いんですよね。デルタブルースは3回挑戦して10→12→10着とボロボロ。まあメルボルンカップ(3200m)は勝ったんですが。ザッツザプレンティも16→10着。ダイタクバートラムの3着はありますが、春の天皇賞だけでなく、菊花賞以外のGIは勝ててないんですよね。もちろん、ザッツもデルタも、菊花賞を勝った年のジャパンカップ有馬記念でそれぞれ2,3着はしているのですが。ただこれらの馬は例外なく、3歳をピークにして古馬になって尻すぼみの成績しか残せてません。その他の馬は、早熟・晩生タイプ両方ありますし、G2とかでは幅広く勝ってるんですけどね。
 例外といえばツルマルボーイです。宝塚記念は2回、そして秋の天皇賞で2着、そして安田記念勝ちと、ダンス産駒としては異色の中距離適性を見せたんですが、他の産駒を見てもかなり例外的だったと思います。恐らくは優秀すぎる母(母ツルマルガールの産駒はほとんどオープンまで勝ってる)の影響も強かったのだとは思いますけども。
 なので、スリーロールスフォゲッタブルが勝つかどうかは非常に厳しいと見ています。馬券には絡んでくると見ていますが、菊花賞での勝率と比較すれば、GI連勝の可能性は限りなく低いと言わざるを得ないでしょう。フォゲッタブルなんかは、強くなるのに段階を踏んでますし、血統も最高レベルなので、ツルマルボーイ級の馬になる可能性はあるんですけどね。スリーロールスデルタブルースのようにならないか心配です。段階を踏まずに菊花賞を勝ってしまったところが非常に似ているので。
 勝つとしたら、3歳は牡馬たちではなく、やはりブエナビスタですかね。ブエナは人気になるでしょうから、積極的に買いたいわけでは無いのですが……。また後日検証します。