オープニングで「天使」はなぜ紹介されなかったのか？〜Angel Beats!考察
Angel Beats!2話のオープニングを10回以上再生しています。中毒性もありますね。
そして2回目くらいに見ていて感じたことなんですが、このオープニングって色々な意味や意図が込められてますよね。その中でも、僕が一番気になったのは、やはり天使のことです。
天使がピアノを弾く姿、天使に落ちてくる光、逆に地面から上がる光、「見送った」って歌っている時に見送っているかのような天使とゆり……。視覚的にもかなりの物語を語る上でのヒントや要素が散りばめられているのですが、個人的にはそれ以上に気になったことがあります。
それは、メインキャラと思われるメンバーの中で『天使だけ紹介されていない』ことです。
もちろん、キービジュアルではメインを張ってるようにも見えるユイが出てきていないなど、他にも紹介されていないキャラはいることはいるんですが、1話でも2話でも出てきている、しかもメインキャラと言うか最重要キャラのはずの天使が、テロップ入りで紹介されていないのです。ずっとピアノ弾いているし、わざわざ紹介されなくても……と言われそうですが、逆にそうやって紹介されていないことにこそ意味があるのではないか？と考えてしまうわけです。
そもそもこの作品は「AngelBeats!」です。天使の鼓動、あるいは天使の奏でる音楽、と言う意味かと思います。なので天使が中心であることは間違いありません。
個人的には、後者の「天使の奏でる音楽」というほうを推したいですね。もちろんオープニング観たままなのですが、これは天使が自作自演している一つの作品みたいなものではないか？と考えているからです。
Beatの意味からすると、音楽＝（心臓の）鼓動ですから、天使が音楽を奏でる＝命を吹き込むことにも繋がるのではないかと思うわけです。あるいは作品を演出するか……。そう考えると、だんだんとOPで天使の紹介が無かった意味がわかってきませんか？
個人的には、OPで天使の紹介が無かったのは、天使が主役だから、と言うことでほぼ間違いないと思います。と言うか、天使が自ら命を吹き込み、あるいは動くように演出した戦線メンバーを、天使自身が紹介している、という風に捉えるのが自然ではないかと思います。と考えると、天使がピアノを弾いていて、そのバックで音無やゆりたちSSSメンバーが紹介されていったのにも納得が行くでしょう。紹介されていないユイは、おそらく戦線メンバーではないのでしょう（まだ出てないだけだからかもしれませんけど）。
もう一つは、天使は天使という名前ではないから、と言う意味もあるのかもしれません。他のキャラには、実名かどうかはともかく、この世界での通り名と言うかIDみたいなものが存在してますが、天使は自身で「あたしは天使なんかじゃないわ」とハッキリ言っているように、天使では無いようです。まあ天使かどうかはともかく、名前が天使では無いことは間違いないところでしょう。他に実名があるのか、神のようなものだから特定の名前が無いのか、CLANNADの幻想世界の少女のようなものなのかはわかりませんが、名前が無いから「天使」と紹介されていないのかもしれませんね。
天使は非常に味わい深いと言うか、麻枝作品の中でも屈指のこだわりキャラの気がしています。楽しみですね、この後どうなっていくのかが。それと、どう終わってしまうのかが。
