タローとゴスロリ様から観る、みじかい監督(長井龍雪さん)とSHIROBAKOとの関連性、水島努監督の意図とは?

 SHIROBAKO8話を観ていたら、新人制作進行のタローが「みじかい監督とかと仕事してみてえっす!!」ってことをスタジオカナンに移籍する先輩制作進行の落合に言う場面がありました。スタジオカナンが具体的にはどこを指すのかはわからないのですが、大手でロボ物を手がけたり注目タイトルなのにスケジュールがギリギリとかA-1Picturesあたりなのかなって思いました。
 この「みじかい(短井?)監督」はもちろん長井龍雪監督をイメージしているのだろうと思いますが、何故ここでタローが長井監督を想像させるようなことを言ったのか、そもそもSHIROBAKOと長井監督って何か繋がりがあるのかどうか……ちょっと観てみたいと思います。

        • -

 制作進行のタローは机の上に色んなフィギュアを置いているのはご存知かと思います。軽率な言動は多いとはいえ仕事で手を抜くことはないなど、アニメ好きなんだなあということは伺えるキャラになってますが、その中で気になるフィギュアがあるんですよね。

 左下にあるフィギュアが何となく、長井監督の代表作でもある「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(あの花)」のあなること安城鳴子に似てるような気がします。


あなる。「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」公式ホームページのキャラクター紹介より。

 まあ比較すると大して似てないんですが、おっぱいが大きくて同じ髪の色のツインテールキャラという共通点は見出だせるかと思いますし、タローが長井監督作品好きであなるのフィギュアを机に飾っている、という風に考えると繋がってくるようにも感じます。また、あまり既存のアニメと似せすぎると、よほど特別な繋がりだとか許可を取ってたりだとか無い限りはダメなケースがあることを考えると、わざとアレンジしてるようにも感じます。


※ちなみにナベPの机の上にも人形が飾ってますが(右下のはナベPの机です)、何処と無くまどマギのまどかっぽい人形ですよね。わざと服の色を変えたのかなあと思いました。

 んで、SHIROBAKOとあの花の共通点って何があったっけ……って考えていたんですが、そういえばあの花のメインヒロインの声優である茅野愛衣さんがSHIROBAKOにも出てるなと思い当たりました。


めんま「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」公式ホームページのキャラクター紹介より。

ゴスロリ様こと小笠原綸子はん。「SHIROBAKO」公式ホームページのキャラクター紹介より。

 何処と無くイメージ似てませんか? 全くキャラ付けは違うのだろうと思うのですが、銀髪ロングで胸元にリボンというあたりまで似てる気がしますし、フリフリが付いたスカートというのも共通点な気がします。
 だからってゴスロリ様が幽霊だとかそういう感じではないのでしょうけど、ただ年齢不詳な感じとかミステリアスさから考えると、めんまから紆余曲折あって進化した姿、と言われても納得してしまいそうになるのは僕だけでしょうかw 数年後、あるいは数十年後のめんまゴスロリ様って線で考えてますが、「……てばよっ!」とかゴスロリ様が言い出したらゲシュタルト崩壊ですけど(汗。

        • -

 そういえば、タローが若い頃の水島監督だっていうこと自体に「ブラフじゃないか」って疑念が起こっていたことを思い出しました。

水島監督の「タローは昔の自分」ツイート。

 この発言からか、タローが昔の水島努監督という認識が広まり、逆にタローへの批判とかヘイトをかわす意味で水島監督がこういうツイートをしたのではないか? というのも広まりました。
 ただ個人的には、そうじゃないような気がしてます。というのも、水島努監督と長井龍雪さんって、一緒に仕事したことはないはずなんですが、接点はありそうなところにいるんですよね。長井さんといえばJ.C.STAFFP.A.WORKS作品でもおなじみですし、SHIROBAKO製作のワーナーとの繋がりも深い人です。でも、水島努さんも同様なんですよね。要は近いところでアニメ作っているのに関わりが持てない関係性なのかなあと思うのです。
 つまるところ、近いところでアニメ作っていながらも一緒に仕事が出来ないフラストレーションを、タローを借りて水島監督が発した願望なんじゃないかと思うんですよね。ワーナーやPAがスケジュールの都合とかで長井さんを呼んでこれなかったけど、それでも一緒に仕事したかった水島監督がわざわざタローに言わせたんじゃないかなあとも思うわけです。


じょしらく作中で「じんたん」に言及してましたねw

 なのでタローは、若い頃だけの水島監督ではなく、現在進行形の水島監督も映している存在なのだろうと思ってます。50にもなって「クレイジーボーイ」って言われるような人なので納得ですよね。そのまんま今の水島監督ではないと思いますが、まあこんな感じだったなあ……っていう風に描いているのかなと思いました。
 タローがSHIROBAKO作中で出世することは無いとは思いますが、もしかしたらちょいちょい水島監督の願望とかを入れ込んでくるのかなあとも思います。声優オーディションが100人以上同じ演技を観ないといけないのに「すげー!!」っていうタローってキャスティングのこだわりが毎回すごい水島監督っぽいんですよねw そういうところにも注目して見ていけばより面白いのではないかと思いました。