鉄血やここさけなど、長井龍雪監督アニメのヒロインにおける「乳差」の持つ意味とおっぱいへ込めたこだわりとは?
映画「心が叫びたがっているんだ(ここさけ)」は公開初日に観に行きましたがすごく面白かったです。主人公の成瀬順ちゃんにべた惚れしてしまいまして、次の週にあった水瀬いのりさとんの舞台挨拶回にも行ってしまいました。なかなか複数回観に行く映画も個人的には無いので、自分の中での当たり具合の大きさがうかがい知れると思います。
また今期アニメである「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」も面白いですね。うちの読者の方ならわかるように、普段はさほどロボットアニメは観ないですし、ガンダムもここ最近のものについては序盤で見なくなる傾向が続いていましたが、この鉄血については3話まで観た時点で最後まで観るしか無いって思えるくらいにはハマっています。
さて、何故この2作品を並べて書いたのかと言えば、どちらも長井龍雪監督&脚本/シリーズ構成が岡田麿里さんというアニメなんですよね。重なるような時期に公開されたこれらのアニメですが、かたや青春もの、かたやロボットものですから、どちらにもハマるとは思えなかったので意外に思いつつも、この2人がタッグを組むアニメの面白さについての安心感とか、必ず見どころがある感じだとか、やはりすごいコンビなんだなあ、と感心しきりです。
さて表題の件になりますが、特に長井監督のオリジナルアニメで必ず見かけるのが、おっぱいの大きい(スタイルの良い)ヒロインとそうでないヒロインが相対することです。ここさけについてはおっぱい表現をキャラデザ段階で除外してしまっているので乳差ではないのですが、身長差やイメージとしてのスタイルの差からやはり同じような相対するヒロインとなっています。
ちなみに、長井監督ではなく「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない(あの花)」や「あの夏で待ってる(なつまち)」のキャラクターデザインである田中将賀さんが主犯人か?(主におっぱい星人的な意味で)と思っていたのですが、その田中さんがキャラデザだったここさけではおっぱい表現がなく、田中さんがキャラデザではない鉄血では思いっきり乳差を描いていることから、ヒロインのおっぱいにこだわりがより強いのは長井監督のほうではないかと今では考えています。
では、僕が観た(観ている)長井監督のオリジナルアニメ4作品から、ヒロインの乳差に込められたものについて考えてみたいと思います。
言うまでもなく、あなること安城鳴子と、めんまこと本間芽衣子ですね。まあ、あなるは生きてますしめんまは死んでるので何ともいえないところもあるのですが、あなるの幼少期にはメガネかけてたりしてすごく地味な女の子だった、というあたりからのおっぱいキャラ化ってあたりがポイントなのかもしれません。
あなるは、地味だった女の子がおっぱいの成長とともにイメチェンしたというか、じんたんこと宿海仁太にアプローチをかけていく感じなのかなとも思っています。というか、幼少期ではどう観てもめんまのほうが可愛いし、クォーターということもあり垢抜けたものもあるしで全く勝ち目が無かったのが、主におっぱいの成長的で魅力がプラスされたような印象も受けました。
一方でめんまは、死んでるというのもあるのですが、そこから多少は成長した姿で出てきているわけです。でもおっぱいその他の成長はなく、あくまでも幼いままです。個人的には、皆と同じスピードで成長してきているわけではない、という意味も含めての胸の成長の無さなのかな、と考えています。というのも、めんまの母親は結構おっぱいあるっぽいんですよね。なので、めんまは死んでて母親みたいにはもうなれないし、そんな成長した彼女は想像できないってところからのあのキャラデザなのかなとも思いました。
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この作品はとにかくわかりやすいですよね。『おねがい☆ツインズ』や『おねがい☆ティーチャー』などの流れをくむ作品でもありますから、当然おっぱい的な要素はキャラ原案からも引き継がれている……のだとしても、非常におっぱいの大小をわかりやすい形で相対するヒロインに落とし込んでいたのではないかと思いました。
というのも、イチカ先輩こと貴月イチカは宇宙人ですし、異世界から長野の田舎に降り立った異色の存在でもあります。
逆に谷川柑菜ちゃんはイチカよりは友人歴が長いですが、あくまでも地元出身の女の子という感じなのではないでしょうか。彼女を貧乳と呼ぶにはちょっとアレなくらいにはおっぱいはあるように見えますが(でもスリーサイズの設定を観るとB73とあるので貧乳キャラなのでしょう)、ショートカットでボーイッシュな感じなので、あまり女らしくは見えないように感じますし、海人には女性として観られていないことの示唆もあるのかもしれませんね。
作品内ではグループ恋愛みたいになって、イチカと海人、美桜と哲朗がくっつくような感じになり、柑菜は海人に振られてしまいましたので、結果的には柑菜は圧倒的な負け組になってしまうというので、貧乳キャラの圧倒的敗北と感じてしまいます。檸檬先輩も恋愛とは無縁でもありましたしね。
ここのシーンなんか、美桜が自らのおっぱいを武器に哲朗を落としにかかってますからね。女の子のおっぱいは武器なんだ、というのを演出込みで描いた懇親のシーンだったと思います。
※参考『「あの夏で待ってる」10話のおっぱい押し付け演出が見せた意味と意図とは』
(当ブログの過去記事)
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- 心が叫びたがっているんだ
この作品においては、前述のとおりキャラデザ段階からまるで最近のプリキュアくらいにおっぱいを捨てたデザインになっていて、おっぱいがどうこうとか乳差については語れません。ですが、キャラ設定や背の高さ(低さ)においては明確に差をつけているのではないか、とも考えられます。
主人公の順は華奢な感じでかつ、背が低いんですよね。クラス内でも一番くらい低い設定で、とりわけその小ささを際立たせたかったような感じになっているように思いました。
拓実に対しては恋敵のような存在にもなった菜月は、クラスのマドンナ的な存在のようですし、何よりチアリーディング部の部長という設定が、スタイル抜群なんじゃないかというイメージにさせてくれます。
キャラデザでおっぱい表現を除外したと書いてしまいましたが、このキービジュアル観ると、菜月にはちゃんとおっぱいがあるというか、こういう制服だとあまりおっぱいが目立たないから本編でも無理には目立たせなかった、という風にも取れそうですね。
結果的にはやはりというか、ちんちくりんなほうが失恋してしまうという展開になり、男主人公的なキャラがスタイルの良いほうのヒロインとくっついてしまうという「いつもの」展開になってしまったという……。大樹がいますし別に順が不遇なヒロインになっているわけでもないのですが、何となく長井監督の男主人公キャラはスタイルの良いほうのヒロインにハマるものなのか、と考えてしまいました。
ここまで来て言いたいことはたぶんわかるかと思いますが、もちろんクーデリアとアトラとの比較ですよね。クーデリアのおっぱいと全体的なスタイルの良さと、アトラの貧乳というかナイチチっぷりというかちびっ子っぷりというか。年齢設定的には差があるのかどうかわからないのですが、強烈な差として描かれています。境遇の違いから考えると、良家出身のクーデリアと庶民のアトラという違いを身長差や乳差を用いて描いているようにも感じます。まさに格差社会ですね。
となると、ここから先のヒロイン対決がどうなるかですが、今までの長井作品の傾向から考えると、三日月はクーデリアとくっついてアトラちゃん涙目展開しか考えられないということになります。三日月もちんちくりんなので、長井作品からすると「なつまち」っぽい感じの凸凹カップルになりそうなイメージがあります。そういえば「なつまち」のイチカも宇宙人とかで別世界のヒロインキャラでしたね。
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と、4作品観てきましたが、長井龍雪監督のヒロインキャラへのスタイルに強いこだわりを持っていることをわかってもらえたのではないかと思います。特におっぱいに対するこだわりは、個人的にはおっぱいアニメ監督として有名な金子ひらくさんよりも強いというか、それを設定や属性のみにとどまらせない用い方をしている稀有な方なのではないかとさえ考えています。
とりあえずは鉄血のオルフェンズの両ヒロイン(?)がどうなるか、楽しみに見ていきたいと思います。
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