Wiiは本当に成功するか?(発売日・価格決定!)

 任天堂の据え置き型新ゲーム機「Wii(ウィー)」の発売日と価格が発表されましたね。
 12月2日らしく、2万5000円とのこと。
 任天堂と言えば、「ゲーム機に出せるお金の上限は2万5000円だ」と言うモットーがあるらしく、それ以上の値段はつけないだろう、と思っていただけに納得の価格ですわな。発売日も正式に決まって、いよいよ年末商戦が本格化しそうです。
 そしてこの「Wii」は、コントローラの使い方の概念を変えて、新しい発想でゲームを楽しもうと言うのがとりあえずのウリです。が、この目論見は成功するんでしょうか? ちょっと気になる点があります。
 「Wii」のコントローラは、発表されているのはリモコン式で、振ったり投げたり斬ったりと言った、直感的な動作をリアルに行い、それでゲームを操作して遊ぶ、とのことなんですが…、
 ぶっちゃけ面倒でないのかな?
 と。と言うのは、目新しさはあるので、最初は面白いと思います。例えばゴルフゲームで、スイングしたりするのが。でも、「パンヤ」などのゲームは、ゴルフゲームそのものを楽しむだけのゲームではありません。もちろん、最初はゴルフを純粋に楽しむかもしれません。しかし、そのうちキャラをコンプリートしたり、コスチュームなどのコレクションを集めるための手段に、ゴルフゲーム自体が陥ります。何かの手段となり、作業化したときに、直感的な動作を求められるWiiは、とても面倒で厄介なものになるんじゃないか?という危惧があるのです。
 もちろん、「ゲーム脳」と言うものを社会問題化している人たちに対しては、Wiiのコントローラの操作方法は、ゲーム脳問題そのものを根絶してしまいかねませんので、非常に説得力があり、子ども達にとっては悪いことではありません。ただ、繰り返し遊ぶヘビーユーザーにとっては、あまりにリスクが大きいハードのような気がしてならないのです。
 リモコン式のコントローラのほか、従来のコントローラみたいなものも付く、と言う話があるので、まあそちらで操作できれば問題無いかもな…とも思いましたが、開発者にとっては2種類のインターフェース(入力手段)でゲームを開発しなければならないことになり、かなりの負担になるんじゃないかと思います。要は、どちらで操作したほうが簡単or難しいってことが無くならないといけないわけですから。
 スペックも微妙です。HDDは付かず、512MBのフラッシュメモリがその代わりになるそうですが、書き込み・読み出しの速度の問題があるので、HDDの快適さには程遠いものになりそうです。容量もかなり少なめ。発表されたゲームの画面を見る限りでは、PS3用のソフトに比べると見劣りそう。まあこの辺は、値段が値段ですからw GCよりも確実に進化している、と言うところがわかればそれでOKなんでしょう。
 また、Wiiの目指すものは、あくまで「ゲーム機」です。PS3が「ホームサーバー」を目指しているのに比べると、やや時代遅れにも映ります。これは、PS2PSXで目指し、果たせなかったものを「ゲーム機では無理」として、敢えて避けた任天堂の戦略とも映ります。PS3で目指そうとしているものの具体像が見えない中で、ゲーム機特化を打ち出した任天堂の戦略は非常にわかりやすいと思います。が、将来性は乏しいですよね。それ以上のものはありませんから。拡張性云々はありますが、あくまで基本性能がすべてです。
 
 ただ、他陣営がWiiの成功を後押ししてくれてますw
 SCEは、BDに使う発光ダイオードの量産が進まず、欧州でのPS3発売延期に踏み切りました。今後も同じような事態になれば、北米や日本での発売延期にも繋がりそうです。つまり、まだPS3は年内に発売できるメドが立っていないってことなんですよね。
 マイクロソフトは、日本で廉価版X360を発売するとの事。それでも価格は2万9800円ですか。HDDが付かないということで、ほぼ存在価値の無いハードになっていそうなんで、特にこの戦略が成功する保証は無いものと思います。
 …ので、現時点ではWiiのスタートダッシュは間違いなく決まると思います。が、そこで買うのはコアな任天堂ユーザーのみ。SFC以来、N64GCを買わなかったゲームユーザーは数多く、彼ら(僕も含めて)を振り向かせるソフトを登場させられるかが、任天堂の本当の勝負だと思います。
 
 ちなみに、僕は今のところ、どのハードも買う予定はありません。まあ、DSかPSPは金があれば買いたいのですが。