アニメでPOG（始まる前にどの作品が売れるかをいくつか選んで合計で競うゲーム）をやってみなイカ？

　そろそろ春クールのアニメも終わりが近づき、夏からのアニメの情報も出揃ってきた気がします。春アニメもそろそろBD/DVDの発売が本格化しますが、amazonの予約の動向などからだいたいどの作品が売れて、あるいは売れないかもわかってきたかと思います。
　ところで、現在競馬では「POG（ペーパーオーナーズゲーム）」というものが流行っていることをご存知でしょうか。知らない方のために簡単に説明しておくと、これからデビューする2歳馬の中でどの馬が走りそうなのか数頭をその世代の新馬戦が始まる前に選んで、だいたい翌年のダービーが終わった頃にその選んだ馬たちが稼いだ賞金を足して、その合計を競うゲームのことです。昨年だと7572頭いたとのことでその中から数頭を選ぶという途方も無い作業なわけですが、その馬の血統や調教師、生産者と見た目や評判などの要素から選ぶので前評判通りに走る馬も、デビューすら出来ずに終わる馬もいたりとで難しくもあり楽しくもあります。また、現役時代に好きだった馬の子どもを応援するとかそういう面から選ぶこともありますし、そういう理由で選んだ馬が活躍した時は本当に気持ちいいものだったりします。
　それをアニメでやってみたらどうだろう？　と言うことです。つまりは、そのクールのアニメが始まる前にどのアニメがヒットするかどうかを様々な要素から考えていくつか選び、そしてアニメBD/DVDの売上の合計数で競う、という感じで、です。見る前に売上予想するとか本末転倒だろ、という方にはご参加されなくても良いかとも思いますが、アニメも競走馬と同じく様々な要素や人が関係しながら作られていますし、アニメが始まる前にはその枠組みや方向性は実は固まっているわけですから、ある程度は固まってる部分もあると思うんですよね。
　どういう要素があるかといえば、まず企画会社が何処かという問題があります。当然大ヒットを飛ばせる確率が高いのは競馬で言えば社台グループに相当するアニプレックスでしょう。どうやれば売れるのか、あるいは売上を積めるのかがわかったプロモーションや商品内容にしますのでどうしても強くなります。ただしアニプレ作品でもヒットしないアニメはあるので、確実とは言い切れないでしょう。その他、メディアファクトリーだとISやはがない、ハイスクールD×Dなどのライトノベル原作アニメが強い反面、漫画原作アニメに弱いという傾向もあります。角川書店だと最近はヒットが少ないだとか、ポニーキャニオンだと売れる・売れないの差が激しいなどの傾向が掴めるかと思います。監督や構成作家にもよるでしょう。得意な傾向と苦手な傾向もあると思います。制作会社が何処かという部分も当然関わってくるでしょうし、キャラデザや総作画監督、音響監督、声優さん……と予想できる要素は山ほどあります。もちろん原作を知ってる場合だと、その原作がそもそも面白いのかどうか、またアニメにして映えるのかどうか、連載中の作品とかだとキリ良く終えられる話の流れになっているかどうかなども予想の範疇に加えるとより予想の精度は上がると思います。また、そのクールに似たような傾向のアニメがあるかどうかも重要かもしれませんね。その場合だとより面白い方に流れる傾向もあると思いますしね。
※売上参考サイト
■アニメDVD・BD売り上げまとめwiki

　色々と説明ばかりしていても仕方ないので、お試しで僕自身が選ぶ夏クールの売れそうなアニメを4本ほど紹介したいと思います。

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■りきおが選ぶ夏アニメPOG作品とその理由

じょしらく

じょしらく(4) (ワイドKC 週刊少年マガジン)

作者: ヤス,久米田康治
出版社/メーカー: 講談社
発売日: 2012/06/08
メディア: コミック
購入: 2人クリック: 16回
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　お前ただの水島努作品好きだろ！と言われても仕方ないのですが……。ただ個人的にこの作品は割といい線行くんじゃないかと思ってます。水島努監督にシリーズ構成横手美智子さんというのはイカ娘でもお馴染みの安心感のあるコンビ。個人的に水島努監督はマンガ原作アニメが一番強い監督さんだと思っているので、ある意味はマンガ原作ではなかったBLOOD-CやAnotherがあまり売れなかったのはマイナスになるとは思ってません。むしろ、女の子たちの掛け合い中心のマンガ原作であればより面白いものが来るのではないかと思ってます。制作がJ.C.STAFFであることを懸念する声もありそうですが、水島努監督が画面を退屈に作ることはほぼないと観ていますし、最近のJ.C.STAFFはなかなか良いアニメを作るようにもなってきましたので田中将賀さんのキャラデザと総作監でもありますしむしろ楽しみだったりします。
　原作が絶望先生などの久米田康治ということですが、独特の絵柄ではなく可愛らしい絵柄なので、毒というか奇抜さがどのように表現されているのかと、それを水島努監督がどのように料理するのかが楽しみで、その辺がハマれば来ると思ってます。個人的にはゆるゆりのポジションを狙えると観ています（百合成分はあまりないかもしれませんが）。スターチャイルドの企画ということで、ややマニアックで料理しにくい作品なのかもしれませんが、スタチャ企画は結構目の付け所が面白いケースが多いですし、アザゼルさん以来の水島努作品ということでの期待もありそうです。MBS制作枠っていうのも楽しみですね。
　また、メインキャストが割と無名どころを中心に起用しているのも最近の流れとしてはいい起用じゃないかと思ってます。演技力的な部分でいえば水島努作品においては全く心配はありませんし、むしろアニメで人気になってイベント開催などが決まってそれをBD/DVD特典に使う可能性もありそうですから売り方的にも上手くやれそうな気がしてます。
　原作は買っただけで全く読んでもいないし評判も全然聴きませんが、個人的には十分やれそうな気がしています。
http://www.starchild.co.jp/special/joshiraku/

夏雪ランデブー

夏雪ランデブー 1 (Feelコミックス)

作者: 河内遙
出版社/メーカー: 祥伝社
発売日: 2010/02/20
メディア: コミック
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　ノイタミナ枠で、来期はアニプレックス枠とTO-HO枠を入れ替えるそうですが……個人的には期待しています。
　声をプレスコと呼ばれる最初に声だけ録って後からコンテや絵を描いていくやり方で作られる、という部分から楽しみなのですが、個人的にはこの作品のキャラデザと総作画監督が谷口淳一郎さんなのが一番の売りだと思ってます。谷口淳一郎さんといえば、おお振りやアザゼルさんではキャラデザに総作画監督、まどか☆マギカやゆるゆりでも総作画監督を務めているという、まさに売れるアニメの申し子。そのアベレージたるや恐るべしです。おお振りやアザゼルさんが女性により人気だったことも考えるとキャラデザもかなりいい方向に向くんじゃないかと思ってます。
　TO-HOノイタミナ枠と言えば、面白いけど売れない、ってのが恒例行事ではあるんですが、PVを観た限りでは「寝取っちゃう」みたいな刺激的なセリフがあったりとイイ意味で綺麗じゃないアニメでもありそうですね。ヒロインは大原さやかさん、主人公が中村悠一で福山潤と争うのでしょうか。花の綺麗さも含めて女性人気が見込めるんじゃないかとも思ってますので、BD/DVDの売り上げ的にも期待できるのではないでしょうか。
http://natsuyuki.tv/

カンピオーネ！

カンピオーネ! 神はまつろわず (カンピオーネ! シリーズ) (スーパーダッシュ文庫)

作者: 丈月城,シコルスキー
出版社/メーカー: 集英社
発売日: 2008/05/23
メディア: 文庫
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　キングレコードの作品ですね。パパ聞きやベン・トーなどと同じく集英社スーパーダッシュ文庫のラノベ原作アニメです。原作がどうなのかわからないのとかであまり話題になってませんが、かなりいい布陣を敷いてるような気がします。
　監督がDOG DAYSやロウきゅーぶ！などでお馴染みの、燃え＋萌えアニメが得意な草川啓造監督で、シリーズ構成は青春モノに強い花田十輝先生、そしてキャラデザと制作は石川雅一さんとディオメディアというイカ娘のコンビということでかなりちゃんとしたアニメになりそうな予感です。ディオメディアはイカ娘2期で作画力がかなり上がっていた感じでもありましたから、キャラ萌え要素なら強い草川啓造監督と合わさって良い感じの萌え具合になるんじゃないかと期待しています。
　あと、個人的には副監督の満仲勧さんに期待しています。アザゼルさんやうさぎドロップなどでは好演出を連発している個人的には注目の方なんですが、初の副監督ということでどこまで色が出るのかが楽しみでもあります。どちらかと言えばリアル系やキッズアニメ寄りの演出が得意な方なので、キャラ萌え重視の草川監督とは色が合わないかもしれませんが、上手く合えばただのキャラ萌えアニメじゃなくなっているかもしれません。その辺の化学変化が楽しみです。
　ただこれに関しては原作がどのくらい面白いか、という部分も重要になってきそうです。アニメ映えしそうな雰囲気ではあるのですけどね。あとは、小倉唯さんがソロ歌手デビューとなるそうなのでそっちも注目でしょうね。アクエリオンEVOLの後期EDはなかなか良い感じでしたし楽しみではあります。
http://www.campi-anime.com/

境界線上のホライゾンII

境界線上のホライゾン (Horizon on the Middle of Nowhere) 7 (初回限定版) (最終巻) [Blu-ray]

出版社/メーカー: バンダイビジュアル
発売日: 2012/06/22
メディア: Blu-ray
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　最後は安牌で。好評のうちに終わった1期でしたが、売上傾向から観ても2期で下がるようなことはないでしょう。ただ原作2巻は1巻よりも分厚くなっているので、また小野学監督がどんなやり方で圧縮かけてくるのかとか気になりますけども、強固なファンがついており2期も安定して売れるのは間違い無いと思います。気になるのが、サンライズの制作体制だけですね。アクセル・ワールドにも主要スタッフが関わっていたりあちらも今のところ高い作画力を見せていますので、両立するのか、あるいはどちらかにしわ寄せが行くのかという心配があります。1期並の出来なら全く問題ないんでしょうけども。
http://genesis-horizon.net/

　他にも、確実に面白いアニメを作れる今千秋監督×J.C.STAFFな「アルカナ・ファミリア」や、かなりのスタッフと雰囲気的に良さ気な「超訳百人一首うた恋い。」あたりも面白そうなんですが、前者は以前に同じコンビだった「おとめ妖怪ざくろ」がセールス的にはあまり結びつかなかったこととか放送局が弱すぎるあたりが、「うた恋い」はマンガ原作のメディアファクトリーという怖さがありました。「うた恋い」はイケると思うんですけどね。
　アニプレックスでいえば「ソードアート・オンライン」は安牌だろうとは思ってますが、同じ原作者で現在やってる「アクセル・ワールド」がやや微妙に受け取られている感じがするので、アニプレのプロデュース力でどこまで、という気がしています。大作臭がする「トータル・イクリプス」は敷居が高そうなのとテレ東枠ということでの限界がありそうですし、P.A.WORKS制作の「TARI TARI」はこれまで岡田麿里さんや麻枝准などを起用してきたシナリオ面を内部でやってしまおうという試みが餅は餅屋的な香りがしててかなり危険な気がしています。「ゆるゆり」2期はこの前のライブも好評だったようですしイカ娘やミルキィと違って2期もちゃんと売れそうな気はしてるんですけどね。「人類は衰退しました」は岸誠二監督×上江洲誠シリーズ構成ということですが、キャラ萌え的な方向性の原作じゃないものをどう面白いと受け取ってもらえるかと考えるとかなり冒険な気がしますし、「ココロコネクト」はSILVER LINK.大沼心さんは総監督らしいのですがここのところ当たっていないのがどうかと思ってます。
　まあ原作知らないでイメージだけで予想してるので適当ですが、あとはエロ枠で何が来るかって感じでしょうかね。

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　という感じで選んでみました。半分は水島努の息がかかったスタッフ繋がりではあるんですが、まあそういう好きなスタッフ繋がりで期待するってのも一つのやり方だと思いますし、応援する作品という感じで選ぶのも全然アリだと思います。
　さああなたも、アニメでPOG（始まる前にどの作品が売れるかをいくつか選んで合計で競うゲーム）をやってみなイカ？　←何か良い呼称あったらよろしくです。

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