カージナルス田口の思い出

 メジャーリーグでも、米国一が決まりましたね。日本と同じようなシリーズだったように思いますが…。ただ、カージナルスは常勝軍団ですけどね。
 田口壮選手は、日本人として初のワールドシリーズ制覇を経験したことになりました。これまでずっとメジャーにいながら、かなり地味な存在で扱われ、しかもスタメンではなく控えと言うポジションでしたが、この1ヶ月くらいで存在自体もメジャーになった印象があります。
 田口には思い入れがあります。僕は元々オリックスファン(阪急ファン)なもので、若いときの彼を知っているんですが…。新人で入ってきた当初、かなりの期待で迎え入れられたんですが、かなりの大誤算でした。当時は内野手だったんですが、送球はことごとく暴投。極度のノーコンでした。打撃センスはあったものの、守備は使える状態ではありませんでした。が、それが故仰木彬監督の元で変わりました。外野へコンバートされたのです。暴投するくらいなので、肩は非常に良かったことに目をつけたんでしょう。
 そこで田口はブレイクします。打撃もそうですが、守備でも強肩を生かして頭角を現しました。そして当時売り出し中のイチローとの相乗効果で、鉄壁の外野+恐怖の1,2番コンビを築き、オリックスを常勝軍団へと導いていったのです。
 ですので、他の日本人メジャーリーガーよりも、より田口は応援したくなるんですよね。そしてワールドシリーズ制覇も経験してしまいましたし…。いい野球人生を送っていると思います。
 あの時、外野へコンバートされなければ、恐らくはこれほどのサクセスストーリーはあり得なかったと思います。
 田口は、帰国したら仰木監督の元へ報告に行きたい、と言ってました。1人の恩師との出会い。イチローもそうですが、それがその人の人生を大きく変えるんだなあ、と改めて考えさせられました。