スキーバス事故に見る、小泉構造改革(悪)の負の遺産

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070219-00000511-yom-soci
 昨日上げたスキーバス事故の話ですが、小泉構造改悪の逸脱した規制緩和が為した悲劇でもあります。確かに、価格面で恩恵を受けた人は多いのですが、既存のバス会社は大打撃を受けているらしいです(バスの運転手から聞いた)。それで、既存バス会社のバスもサービスの低下が始まり、経験の少ない新興バス会社が、コスト面だけを重視した危険な運行に走る。さらに、旅行企画会社は価格競争をバス会社にさせ、危険な運行が為されていることを知っていながら黙認している、と言う構図が出来上がるわけです。「あるある大辞典」と同じような構図ですよね…。下請けにしわ寄せが回ってきて、サービス内容が低下するってのは。
 バスの場合、テレビと違って選択する権利はあります。楽天トラベルなどのお客さんからのコメントなんかも参考に出来るわけですから、ちょっとでも良さそうなところに申し込むなり、そういう工夫をしていかないといけないってことでしょうね。究極は、東京〜各地であれば新幹線が一番安全なわけですけど。運行中の、乗客の死亡事故は今まで一度も起きていないわけで…(駅での事故はありましたが)。
 それと、規制緩和がもたらした負の面に対して、政府はもっと目を光らせて、出来る対策を打ち出していかなければなりませんよね。何せ、国民の安全が脅かされているわけですから。価格が下がることはとても良いことなのですが、限界の価格ってのは絶対にあるはずですし、それを下回るような状態で競争させるのは明らかに間違っていますし…。自然淘汰を待つ…のも手ですが、それではその間、全くの無策のまま、危険な競争が続くことになりますしねえ。
 今回の事故で、一番可哀想なのは運転していた兄貴ですよ。過労で居眠りした上に、事故で弟を殺してしまったわけですし…。また、乗客の1人も頚椎損傷とのことで、半身不随でしょう。…このようなことが繰り返されてはなりませんが、今のままでは第2、第3の事故が起きることは間違いありませんから。