台風、日本横断

 台風が接近しています。今(15日0時くらい)の京都ですが、雨は結構降っているものの、特に風は強くありません。今回の台風は、台風本体の南側で勢力が強くなっているみたいなので、南部沿岸を進む可能性が高い今回、それほどウチの近所で被害は出ないと思っています。
 しかし、この南部沿岸を進むと言う今回の台風ですが、これは凡そ最悪の進路で、その進路に当たる地域は非常に警戒しなければなりません。
 台風情報を見ると、盛んに「上陸の恐れ」と、上陸(台風の中心が陸地へ上がること)するのが一番怖い、みたいなことを言ってますが、これは間違いです。確かに、台風の目など中心部がより近づく「上陸」は怖いことです。が、台風って必ずしも中心部が、雨風ともに強いか?と言われればそうとも言えないのです。そりゃ、機械的に中心ほど酷い、わけではありませんからね。それ以上に怖いのが、台風が勢力を保つことです。その意味では、上陸はむしろ歓迎すべきことなのかもしれません。
 台風は、海から水蒸気を吸い上げて大きくなり、勢力を維持するものです。つまり、海上にいる間は勢力を強めるor維持することになります。それが台風の場合、気圧の低い中心部で強く、その吸い上げる力で海面が上昇し高潮が起こる、と言うことでもあるみたいです。しかしながら、その中心部が陸地へ上がれば、水蒸気の供給が出来なくなるわけです。ので、台風は勢力を落とすしかなくなるわけです。今回の場合、台風はずっと陸地に近い海上を進んでいるわけで、勢力はあまり衰えていません。例えばこれが、九州山地四国山地などの高い山を通るルートならば、台風は山越えをすると、より勢力を落とすと言うこともあるみたいなのです。山を越えるために、相当量の水蒸気を落とさなければならないためだとか。
 また、今回の台風は速度が非常に遅いです。まだ35km。日本上空にはジェット気流があって、上陸するとそれに乗って60kmとか言う速度で進んでいくのが常なのですが、どうもそれが吹いていないようです。それに、日本の東海上には停滞した高気圧があって、それが行く手を阻みそうな感じ。日曜夜に、やっと関東に再接近するって予報はこのためだと思います。
 台風が南側に強いのですが、それは台風本体のこと。梅雨前線が北にあり、それに向かって台風から出る湿った風も送り込まれており、太平洋に面した地域では相当量の雨が降っています。そういう地域に住んでいる方はお気をつけください。
 あと、渇水だった四国の早明浦ダムですが、既に貯水率が100%に達しました。
http://www.ikesou.jp/tblDam04_S.htm
http://www.ikesou.jp/genRyuu_S.htm
 ヤバイくらいに降っているみたいです…。