リトルバスターズ!プレイ日記〜棗鈴シナリオ クリア!!

 クリアしました。
 ここまでの総プレイ時間は…49時間半ですか。たぶん。フルボイスになって、ほぼ新規の声は聴いている+野球練習とかを2,3回フルでやっている…とかを差し引くと、CLANNADよりはボリュームダウンしているんでしょうね。そらそうか。
 1つのシナリオを読み終えるのに、テキストだけで10時間以上かかったCLANNADが異常なだけなんですけど(After Story。自分基準)。
 それでも…並みのギャルゲーからしたらとんでもない長さですけどね。ただ、不思議と退屈することはほとんどない。長さを感じること…はあるかもしれませんが、このプレイ時間からするとむしろ奇跡的なことなのかもしれません。まあ、これだけ寄り道と言うか、本筋のシナリオと別の部分で楽しめるゲームも無いでしょうからね。
 CLANNADでも「すべてのテキストを読むことは不可能だ」と思ったんですが、
「明らかに上を行っていないか?」と。
 と言うか、CLANNADの開発で「フローチャートがあり得ないことになった」とか「芽衣ちゃんの登場が色んなところに影響を及ぼした」とかありましたが、リトバスのフローと言うか、テキストの変化の細かさや多さは、凄い過酷なデバックを想像させるに難くないのですが…。
 さて、前置きはこのくらいにして、鈴シナリオについて。
 
 これはバッドエンドでは無いのですか?!
 って言いたくなるくらいにもやもやしますね。これだけプレイさせて、結局また「Refrain」(繰り返し)ですから(Refrainはプレイしていません)。麻枝さんらしいと言うか何と言うか…。まあ、プレイしているほうとしてもわかりましたけど。「この話の道筋では、とてもハッピーエンドとは行かないだろうなあ」と。
 どこまでも無知というか無垢な鈴は、このシナリオで何故か、前回プレイまでの経験からか学習しているのですが、主人公がそうではありませんからね。
 リトルバスターズ!の、その名前の意味はよくわからない(クリア後に調べます)のですが、このゲームのテーマみたいなものはわかっているつもりなので。要は「孤独を感じていたり現実から逃げていたキャラたちが、リトルバスターズと言うグループに属してひと時の居場所を得、主人公と仲良くなる過程で、自分の居場所を見つめなおして現実を受け入れ、新たな居場所探しをする」と言うことなんでしょう。この前提条件を意識しすぎて、いくつかのキャラはイマイチなシナリオになっている気はしたんですけどね。
 つまり、それは…もちろん鈴もそうなんですが、主人公にも当てはまるってことなんでしょう。家族を失った悲しみから目を背け、自分が変わらなければ進まない現実からも逃げる主人公が。
 この直枝理樹という主人公は、はっきり言って嫌いです(汗)。Keyの歴代の主人公キャラを考えても、MOON.の郁未とかを含めても…ナヨ系なキャラは1人としていないんですよね。真人間もほとんどいませんけど(汗。どうも、この「逃げ続ける」「現実に目を背けたがる」「現状維持を優先する」「自分が変わろうとしない」などが気に食わないんですよね。
 個人的には、CLANNAD岡崎朋也が一番好きだったりします。物事をすべて斜めから見たり、不良ぶってるけど優しかったり、運動神経が良くて飲み込みが早かったりとか、あとは好きになった人、守りたいと思った人には全力で接する…とかかな? 挫折を味わって落ち込むものの、何とか立ち直ったりする様など、どうも感情移入しやすかったんですよね。朋也が思っていることと、自分がプレイしていて思うことがかなりの部分でシンクロしていて。プレイしていて、思いっきりハマったのはそのせいでしょうね。その点からすれば、この直枝理樹はかなり弱いです。と言うか、途中でムカついてくることすらあります。
 ただ、麻枝さんが今回、こういう主人公を持ってきた理由は…まだはっきりとはわかりませんが、これこそがこのリトバスのポイントだとも思っています。どちらかと言えば、今までのKeyのゲームは、主人公がヒロインたちの手を引くような、そんな話が多かったのですが、このリトバスは見事に受身です。それと…逃避です。主人公も含めた「成長」や「変わること」を描こうとしているんだろうなあ、とは思っています。それは恐らく、鈴や謙吾、真人らも同じことなんでしょうけど…。あとは、恭介がどこまでスーパーマンなのか、あるいはそうでは無いのか?ってところも気になっています。あんまり凄すぎると、それはそれで興ざめの原因にもなってしまいますからね。たぶん、そんなことは無いんだろうと思ってますが。


 うーん。麻枝さんは敢えてこのシナリオをそうしたのか、あるいは単にシナリオ先行で気付かないだけなのか…。ちょこちょこっと話を変えれば、展開はそのままに、もっと鈴が萌えるキャラになったのになあ、とか思うわけですヨ。って言うか、普通はそうする罠。「キャラ萌え」という言葉を定着させた張本人の1人のはずなんですが、はっきり言ってこの人のシナリオには、そういう「萌え成分」は元々足りません。今までの鍵のゲームでの人気キャラを思い出してみてください。ONEはみさき先輩とか茜とか(どちらも久弥直樹氏)、Kanonでは…舞や佐祐理さん(麻枝さん)も人気ですがあゆ(久弥氏)とか普通に人気あるし、AIRなら神奈(涼元悠一氏だと言われているが真偽不明)とか、CLANNADでも、杏(魁氏)が人気ありますしね。意外に麻枝キャラで、一般的にウケたキャラって少ないんですよね…。それは、キャラ萌えを意識させるわけではなく、シナリオ先行だから、でしょう。萌える展開を入れるくらいなら、自分なりに面白いシナリオにしたい、って思うからなのかもしれません。元々、自分の作ったゲームが「萌える」と言われることへの違和感はあると思いますし。
 ただ、個人的には、麻枝さんの作り出すキャラはかなり好きだったりします。もちろん、萌える展開を想像できるようならなお良いのですが、そうで無くても好きなキャラは多いですから。瑞佳や七瀬、佐祐理さんに晴子、風子に公子さん、渚に早苗さんとかね。だから、シナリオ自体に萌え成分が少なくても、勝手に自分で保管できればおっけーなんですよ。
 
 まあともかく、まだ鈴のCGが半分くらいオープンになっていないし、リトルバスターズ全体の?CGも大半が空白。まだ楽しみは後にあるとして取っておくことにしますかね。
 ちなみに、現時点で全然泣けてません。ちょっと泣きそうになった場面はありましたが…。まあ今後は期待できるのでしょう。