リトルバスターズ!プレイ日記〜オールクリア!!

 ついにクリアしました。鈴エンドから4時間半。意外に短かったと言うのが印象です…が、どろり濃厚って感じで、とても4時間半には思えませんでした…。くたくたです。
 さて、お待たせいたしましたの感想です。
 
 














 来ヶ谷さん第2エンドもクリアしましたよ。
 こう「もやもやが残って仕方が無い」のが、僕が今持っている素直な印象です。「終わったーっ」と言う達成感は多少あるものの、「これで終わり?!」みたいなものがあります。
 似ている感覚を探したら…ありましたね。「AIR」をクリアしたときに似ているんですよ。まあ、あっちのほうが断然わかりにくく、そして前向きなのか後ろ向きなのかがわからないような話なんですが、僕的には感覚的に近いです。つまり、CLANNADをクリアしたときの印象とは全く違うってことです。CLANNADは…感情移入しすぎて、自分の中の一線を越えてしまっていましたけどね。ラストを恭介が持っていってしまったことも、多少は不満です(汗)。ちなみに、このルートでのバッドエンドは見ていません。
 しかしながら、驚きましたよ。このゲームの謎には。まさか、恭介たちが作り出した幻想の世界・舞台だったとは…。鈴のシナリオをやりながら、ある程度は類推してはいましたが、完全にそれを超えて、訳のわかんない状態になってしまいました…。今は随分と整理できたのでわかるんですけど。麻枝さんはいつも、シナリオに伏線でも無いトラップを仕掛けていると思うんですが、今回はそれが大がかりすぎでしたね。
 面白かったのは、この舞台は恭介ひとりが仕掛けたものでは無かった、と言うことです。謙吾や真人らも、それぞれ現実を受け入れつつも、理樹や鈴のためを思い行動したりしていた…と。この辺が凄いんだよなあ。
 シナリオが、ちょっとずつ変わりながら繰り返す、と言う方式は、AIRAIR編とか、CLANNADのAfterと似た感じでもあります。が、あちらはすべて現実で、こちらは大半が夢の世界…。こんがらがりそうですが、まあそういう事なんでしょう。 それと、ラストに入って視点がコロコロ変わりますが、あれは良いですね。各キャラの思惑とかが交錯したり離れたり、もどかしさや優しさなんかも加わって…。自分で書いていて訳がわかりませんが、あの辺は凄かったと思います。
 不満は…あんまり泣けなかったことですかね? もちろん、何ヶ所か泣けた部分があり、恭介が泣いたところなんかはかなり泣けたんですが…悲しくて泣いた、あるいはもらい泣きした…だけですからね。CLANNADで見せてくれたような「感動」の泣きが味わえなかったのは非常に残念なところです。まあ、そんな「泣き」は、クラナド以外では味わったことが無いので、やむを得ないのかもしれませんけどね。
 鈴と理樹の、ふたりのエピソードが不足していたのもアレかな? まあ、鈴が可愛いと言うか僕のツボに入っているのは間違いないので、後は自分で補完しておきます(汗)。麻枝さんにすれば、「その辺は勝手にやっといて」くらいのものかもしれませんねw キャラ萌えを定着させた張本人の1人でありながら、そこには無頓着だったりしますから…。それと、このゲームは18禁化も検討されていたという話は聞いたことあるんですが、ちょっと無理ですねえ。クドと葉留佳、唯湖に小毬さんあたりは何とか出来そうな気がします。…が、鈴と美魚はちょっと無理かな…と。想像できん。特に鈴。一緒に住んだりしておきながら、意外にガードが堅いと言うか、あまり甘えては来ないんですよね…。ああ、そこか。一番の不満はw メインヒロインでありながら、やっぱ人気出ないのかな…。麻枝さんのこの手のキャラって、実はそれほど人気が無かったり…。繭とか真琴とか風子とか。うみゅ。
 ハッピーエンドで終わってほしい、と言うのは確かにあるんですが、最後の最後は、何か上手く行き過ぎたと言うか、ちょっと拍子抜けではありましたね。そこまでの重たい展開から一変して。麻枝シナリオでよくある「もう少し簡潔にまとめられなかったものか」と言うのもありますし、引っ張りすぎな気はしました。まあでも、「じゃあお前に何か良い案でもあるのか?」と言われても…キツイですね。
 
 その他の部分についての感想を。
 
 音楽は…ゲームから受ける印象が多少弱いのか、それに引っ張られる形で弱いです。ギターとか格好いい曲が多いし、ボーカル曲もいい曲が多いんですけどね。ただ、AIRCLANNADからすると、曲全体の色とか、1曲1曲に込められたパワーが非常に弱い気がしました。AIRCLANNADも、メインヒロインの登場シーンが印象的だったからなあ…。そもそも設定からそれは難しいことではあるんですが、曲を聴くだけで涙が溢れるとか、感情を揺さぶられるような曲が…あまり無かったような。普通のギャルゲーからすれば、十二分すぎるくらいなんですけどね。やはり、ずっとここで書いている「ボイスあり」がそうさせてしまっているのか…。AIRCLANNADを、コンシューマ版(ボイス付)で初めてプレイした人に、今回のリトバスと比べて、曲の印象はどうだった?と訊きたいですね。好きな曲が無いわけではありませんが、CLANNADならこれとこれと…って言えるのが、今回は言えないので。

 逆に、智代アフターでも採用されていましたが、本格的にフルボイスになって、その威力はまざまざと見せ付けられた感じです。特に恭介。緑川光氏。流石と言うか、すげーわ、やっぱ…です。プロの、本当に実力のある声優さんの技量をまざまざと体感させてもらいました。葉留佳佳奈多のすずきけいこさんも凄かったですけどね。あと、田宮トモエさんは3役か…。
 しかしながら、理樹の甲高い声は何とかならなかったか…。終盤は気にならなくなっていましたが、もう少し少年声に近い声が良かったな、と。シンフォニック=レインを思い出すんですよね…。ちょっと似た部分があるもので。
 
 絵(CG)ですが、樋上いたる氏もNa-Gaさんも良いです。さすがに安定感と言う意味では、いたる絵はまだまだな感じがしているんですが、来ヶ谷さんとか葉留佳とか、いい絵が結構ありますからね。ただはるちんとか、設定(B81)よりも胸が大きく見えるのはどうかとw
 Na-Gaさんに関しては…何も言うことは無いんじゃないでしょうか? 鈴もクドも可愛すぎですからね。佐々美様も可愛いのですがw 個人的には、満を持して一軍に昇格した、と言う印象があるのです。上手いのは…というか、Keyに上手い絵を描く人がいる、ってことくらいは、鍵っ子なら誰もが知っていたはずですしね。今までは裏方に回っていたのが、今回はいきなりのメインヒロイン担当。しかも(個人的には)成功なんですから、何か阪神桜井広大みたいなんですよね(わかる人だけわかってくだされば結構です)。ただ1つだけ気になるのは、Na-Gaキャラが全員、貧乳だということ…。77(鈴)・69(クド)・75(美魚)と壊滅状態…。巨乳キャラは描けるのか?! とか、ヘンなことを想像してしまいますw まあ、Na-Gaさんの本領は野郎キャラだったのかもしれませんけどね。
 あとは野郎キャラについて。確かにいい味出してます。真人はバカですが、それも優しさあってのこと。謙吾も、クールさを装っての熱いキャラで、理樹のことを思いすぎているあたりが良いです。恭介は…凄いですよね。3人揃って理樹のこと大好きですからw 美魚ちんみたいに、カップリングを考えますか? 僕は遠慮しておきますが、女性から見れば結構美味しいし良いシチュでは無いでしょうか。…これだけ? いや、もちろん言いたいことはあるのですが、まあ僕のSSを見てもらえればわかるように、そこまで主人公以外の男性キャラに、深く立ち入ることはしないので…。

 感想はこんなものかなあ?
 凄いシナリオだったと思います。が、ちょっと好みからは外れていたと言うか、ラストの大団円の描き方が、持って行き方が、ちょっとイマイチだったかもしれません。ああ。「抱きしめる」シーンが少なかったのが、何よりの不満なのかも。朋也は「抱きしめる」と言う魔法で次々と落としていったのでw
 しかしながら、やはり、Keyでしか、麻枝准でしか、こんな興奮や様々な感情、長々とした感想とか、そんなものは湧き出てこなかったと思います。たぶん。この人はやはり神だ。そして、この人を失うことは、ギャルゲー界にとっては…恭介たちを失う以上に甚大な損失だと思います。もう、「泣き」や「萌え」を期待されていることに疲れたのはあると思いますが、この人がいないKeyにどれだけの価値が、意味があるのか? これからも、ギャルゲーをプレイしていく人間に対しても。
 貴方は、リトバス内の恭介以上に、この世界に深い影響を与えた人だ。貴方を失うことは、またギャルゲーが「萌え」と「泣き」にしかベクトルを向けなくなり、やがてこの業界は終わりを迎えることになるから。閉塞感さえ感じられるこの世界に、常に新たなメッセージを、全体の構成やシナリオ、そして音楽で与え続けてくれた貴方。それに気付かない人たちもいるけど、それに気付いてしまった僕らは、これから何を求めれば良いのでしょうか?
 理樹のように、鈴のように、それも乗り越えていけば良いんでしょうか? シナリオはともかく、音楽もってのは絶対に無理ですから。
 でも思います。そんな才能ある人間を、僕らの我がままでこの世界に貼り付けたままでいいのか、と。
 『Little Busters!』の2バージョンの歌詞を見ると、さらにそんな相反した思いがもれなく湧き上がります…。すげーわ、やっぱ。
 …まあ個人的には、戸越まごめさんと新ブランド設立! ってのが、夢のような願望なんですけどねw