リトルバスターズ! シナリオ考察〜その5…猫たちについて

 リトバス通常版のパッケージ絵を見ましたが…クドがやたらデカイ! 鈴なんてその他の扱いくらいに小さいですし。勘違いしそうだ。重きを置いているキャラを…。
 今日は鈴の猫についてとかです。
 

 鈴は猫をはべらせてます(語弊あり)。
 田舎(祖父の家)にいるときに、理樹と逃げる選択をせずに猫を選ぶなど、「逃げの象徴」という見方をしてきたんですが、ちょっと違うのかな?と思いました。
 それは、田舎暮らしのシチュエーションと修学旅行の事故のシーンがダブるからです。
 つまり鈴は、田舎暮らしでは猫を見捨てられず、暗闇に引きずりこまれてしまいましたが、それは、修学旅行でバスが事故に遭い、自分は逃げられる状態だったのにも関わらず、みんなを助けに行こうとして爆発に巻き込まれた…のと同じことなのでは無いでしょうか?
 ということは、現実で鈴は、理樹と逃げる道を選ばず、みんなを助けに行こうとしたのかもしれません(そういう現実もあったかもしれないということ)。理樹は、もしかしたら鈴だけでも助けようとして逃げ出そうとしたのかも。

 あと、ここで「猫」と「みんな」が同列になっているわけですが、鈴にとっての猫たちは、リトルバスターズ!のメンバーそのものだったようにも思います。奇しくも、野球のシーンでは画面上に9匹いますからね。野球=9と言う単純な図式なのかもしれませんけど、鈴を除いたリトルバスターズのメンバーの数と一致しています。
 田舎暮らしでは確か5匹。リトルバスターズの初期メンバーの数と一致しています。うち1匹は理樹が拾っているので、鈴が拾ったのは4匹。それを除くと、鈴はリトルバスターズのメンバーを1人で集めたことになります。
 何が言いたいかというと、まず学校での猫たちは、すべて恭介が拾って与えています。が、田舎での猫たちは、1匹を除くと、みんな鈴が拾ってきているんですよね。「拾ってきた=集めてきた」と言う事です。
 つまり、リトルバスターズのメンバーは、恭介だったり理樹だったりが集めてきたのですが、それと学校の猫たちは同じ。しかし田舎では、鈴が集めた。
 田舎暮らしの鈴は、まだまだ幼い(弱い)と考えるのは当然ですが、恭介から離れることで、他方では成長の跡があるように思うのですが、どうでしょう? そんな、自分で集めた仲間(猫)ですから、余計に守ろうとして、暗闇に飲み込まれてしまったとすると…かなり皮肉な結果と言うか、複雑な感じがします。
 例えば、あの修学旅行の場面で、理樹ではなく、恭介が、謙吾が、あるいは真人が、理樹と同じ立場だったらどうするでしょう? あるいは鈴の立場でも良いですが。…結果は同じなんですよね。謙吾や真人は、無理に突っ込んで何人かは救えそうですが、皆は救えないでしょうし、鈴も自分たちも死んでしまうはずです。恭介なら、もっと頭を使ってより多くの人を救出できると思いますが、鈴を使って、あるいは鈴と協力して救出する、と言う方法は使わなかったでしょう。鈴も救えなかったかもしれません(鈴は1人では逃げられないため)。…だからどう、と言うわけではありませんが。
 つまりはあの場面、理樹で無ければ鈴を救うことは出来なかった、ということになると思います。

 また、鈴は猫の中ではリーダーです。ブラッシングしてやったり、遊んでやったり、エサをあげたり、毎回猫たちの喜ぶこと、楽しいことを考えて実行してやります。中には、老いてしまった猫と最後に遊んでやり、最期を看取る…みたいなこともやっています。リトルバスターズでの恭介みたいなことをやってませんか? まあ、人間相手にそこまでは出来ないでしょうが、それを少しでも人間相手に出来たら、もっと成長できるってことは、もしかしたら恭介は思っていたのかもしれませんね。
 鈴が学校で世話をしている猫は、鈴にみなついて来ているように、これは一応「リトルバスターズ」なんだと思います。一方で、鈴の猫たちと距離を置いている黒猫。これは佐々美なんでしょうかねw あるいは佐々美の取り巻きか。

 あと、クリア後なのでわかりませんけれど、Refrainではレノン1匹しか出てきませんね。そのレノンは野球の球にじゃれつきます。…また野球をやれ、と言う恭介からのメッセージ…とも取れなくも無いですが、廃人と化した恭介がそんなメッセージを残すとも思えません。それでも、恭介の楽しかった記憶がレノンに乗り移って、野球を思い出させたのかもしれませんね。
 関係ない…こともありませんが、恭介と理樹が野球で勝負するシーンがあったかと思うんですが、そこにランナーとして佐々美が出てきたことがありましたよね? あれは、どのシナリオのどの辺のエピソードでしたっけ? 今プレイしても出てこないので…。

 今回は謎解きと言うよりは、謎っぽいところに当てはめただけ、みたいな感じになってしまいました。