さあ、みんなSSを書いてみないか?!

 長く見れば9年くらい、よく書くようになってからは4年ちょっと。僕のSS歴ですが、SS書きの人口は増えているんですかね? 新しい人が入っては、古い人が書かなくなってきて…の繰り返しを見ている気がします。リトバスSS情報サイトを見ていても、CLANNAD時代から見知った名前の人ってそんなにいなくて、よく更新している人は新しい名前ですし。まあ継続しているからって偉いわけでも何でも無いわけですが(汗、何か良いことがあるからこそ続けているわけでもあります。
 もちろん、SSを書くには元作品への強い愛着とかがなければ無理です。個人的な感想としては、次々にゲームや小説なんかをクリア・読破していくような人にはあまり向かないかもしれません。割と、1つの作品を長く好きでい続けられる人に向いているものだと思っています。もちろんSS書きさんの中には、年間で5本以上のエロゲをこなしつつアニメも何本も見たりと言う人はいるんですけどね。そんな器用な人ばかりとは思いませんので。
 良いこと?としてはいくつかあります。

  • 創作する立場になれる(クリエイティブなことが出来る)

 やはり醍醐味の一つがこれかと。しょせんは二次創作ですからアレなんですが、それでも、世界で一つしか無い創作物を世に出すことには変わりありませんし、十分にクリエイティブなことだと思います。
 それに、何より自分の創作物が読み手に受け入れられて、元作品の世界の一部にでもなれたら…。それは最高のことじゃないですか? 僕の作品がその次元まで達しているかどうかは難しいところでしょうけども。元作品の世界観とかを広げるような話なんかは、書いていても面白いと思いますけどね。

  • 自身の、元作品への不満を昇華できる

 これは僕が、CLANNADまでの鍵作品でやっていた手法なんですが、原作の不満な終わり方や説明不足な部分を、自分がSSを書いて補おうじゃないか、というある意味オ○ニーなSSです。
 例えば「岡崎家」ですが、あれは完全に、CLANNADアフターの汐編の終わり方があんまりだったために、どうにかその後の話が「もし続いていたとしたら」どんなだったか?ってのを描きたかったってのがありました。当初の構想からすれば、今も連載していますが、おおむね想像通りの展開や流れになっていますし。もう十分に自分の思うところは描けたと思ってます。もちろん、最後まで描くつもりではありますが。
 リトバスでも各所に不満が点在していますので、それもSSにしていけたらと思って、僕は今のところ頑張っています。

  • 自分の名前を刻める

 やはり、作品を世に出すってことですから、自分の名前も同時に世に出るってことになるわけです。結果、有名になるかどうかはわかりませんし、有名になったとしても「黒歴史」化されてしまう可能性だってあるのですが…。ですが、Googleで自分のペンネームを検索して、誰かが言及してくれてるのを見たら結構感動しますよ。オススメに入れられていたりすると、「ああ俺もここまで来たんだな…」って感慨深いものが生まれるかと思います。

  • 達成感を味わえる

 例えば、初めて作品を書ききったとき。そして、連載を自分の手で完結させたとき。「やった!」って気分に漏れなくなります。まあ僕の場合は、最初の作品はイベント直前になって、当初予定していたSSから切り替えて、3日くらいで書ききった(実質の執筆期間は2晩くらい)りしたんで、達成感よりは疲労度の方が高かったのですが…。それでも、後から振り返って「たくさん書いたなあ…」って気持ちにもなりますし。これも達成感というんじゃないかと。

  • HPへのアクセス数が増える

 ヨコシマですが(汗。
 僕は当初、SSで人が呼べるとは考えていませんでしたし、カウンタが1万とか回るなんてどんだけ?って思っていたんですが、SS読者さんは結構多いです。活発な作品だと「SSリンク」が存在しますから、そこへ登録すれば、作者としての知名度が例え低くても、それなりに読みに来てくれる人がいます。そこで「面白い!」と感じる人が多ければ、次回、その次…とSSを登録していくたびに読者が増えていく、と言う幸せスパイラル理論が成立していきます。その逆ももちろんありますけど…。でもそれであれば、自分のSSに何が足りないか?何が悪いのか?ってことを考えることに繋がりますし。アクセス数から発見できる何かがあります。

  • 自身のSSへの感想が来る

 これは大きいように思います。もちろん「オススメ」として言及してくれることも嬉しいのですが、純粋な感想はまた別種の嬉しさがあります。中には辛らつな感想もあるにはありますが、ブログ記事に比べたらごくごく少数派。勘違いしてしまうような手放しで誉めてくれる感想もあったりしますしね。
 もちろん、メールや掲示板だけじゃなくWeb拍手など「感想を貰う努力」をしたほうが良いと思いますけど(汗。そんなことせずとも、読んだそばから感想を書かずにいられない!ってレベルのSSを書ける自信のある人であれば、それで良いんじゃないかと思いますが。
 でも、感想の力は…偉大なんだ。

  • 一次小説(オリジナル作品)を読んでもらうキッカケにする

 SS作家さんからでも、一般の小説コンテストで受賞して小説家になった人が実際にいるように、SSと言えどもオリジナル小説を書くのにあたって、何かしらの糧になるものがあるようです。まあ、僕みたいな「原作依存型」のSS作家では、オリジナル小説を書くステップには到底ならないのですが。
 例えば、キャラだけを生かして世界観はオリジナルのものにしてしまうとか、オリキャラを出してしまうとか。そんな「二次創作」というよりは「1.5次創作」なSSを書く人も中にはいます。あまりオリジナル色が濃かったり、原作キャラが改変させられすぎていたり、ほとんど活躍できていなかったりすると、原作ファン…とりわけ原作原理主義者たちから大バッシングを喰らうことにもなりかねないわけですけども、オリジナル寄りのSSが好きな読者もいますんで、そういうSSを書くことにより、一次創作で必要なオリジナリティを磨く、と言うこともSSでは可能です。
 別に1.5次創作でなくても、中で使う表現方法や話の組み立てなど、テクニック的なものだけを二次創作で磨く、ってこともやっている人は多いようです。そうすれば、あくまで二次創作を希望する読者も満足できるものになるでしょうからね。
 
 
 こんな感じでしょうか?
 あと「更新が面倒」と言うことについてですが、最近ではブログ上にSSを公開する人も増えてきていて、それも一つのスタイルとして確立されつつあります。もちろんちゃんとしたHPを作ったほうが、見に来る人に対しては親切ではあるんですけども、ブログでも使いようによっては、読みやすくカスタマイズすることも可能ですし、HPを作る面倒さはかなり省けると思っています。それに、良いSSなら多少読みにくくても読んでくれるはずですしね。
 あとは、テキストエディタなどに書いて、何処か有名なSS書きさんのサイトに投稿するという手です。ウチなんかにも投稿SSは若干来るんですが、感想などが来たらお渡ししてますし(自身でWeb拍手のIDを取得するのも手)、サイトを作らないとしてもそれほど不自由はないと思います。そういう投稿SSで、そのサイト主のSSを食ってしまうくらいだったらなおさら良いですけどねw さあ、SSを書いてみませんか?
 
 以下は余談です。
 
 あと最近思うのは、リトバスSS書きさんがそれほど増えていないと言うことです。Key関連では、かつて「ONE」「Kanon」では爆発的にその数が増え、「AIR」では逆にしぼんでしまったりしたんですが、「CLANNAD」ではKanon以前からの人ではなく新規で書き始めた人が1ジャンルを築いていって、リトバス発売後も更新しているのを見かけてます。が、リトバスでは動きが弱いんですよね。無印リトバスが発売されてしばらくは活発だったんですが、EX発売前にはかなり縮小傾向で、EX発売後もそれほど増えていない…。CLANNADの頃の動きを知っているものとしては「あれ?」って感じなんです。
 もちろん、リトバスAIRのような「二次創作に向かない」内容では無いと思います。が、CLANNADに比べると「世界が狭い」感は否めませんし、Kanonほど自由度があるわけでもありませんから、その意味では万人が参入しやすい、とは言えないのかもしれません。
 ですが、CLANNADに比べるとSS読者さんの数は目に見えて多いです。需要はかなりあるんですよ。だからこそ、もっとSS書きさんが増えて、リトバスSS界が盛り上がればなあ…と思っているので、一人でも挑戦してくれる人が増えることを期待しています。