ドリームジャーニーのためにあったような、09年宝塚記念

 当たったのはこれだけ。3連単馬単は、サクラメガワンダーを軽視していたために取れませんでした。
 まあでも、単勝2万円は過去最高の投資額。さすがに震えましたね。
 

  • 序盤

 スタート出遅れたけどディープスカイの後ろにつけて…いい位置じゃね?

  • 向正面

 やや行きたがるスカイを横目に、ガッチリ折り合うジャーニー。あ、これはいい感じじゃね?と思い始める。

  • 3角

 ここをスムーズに上がっていければ、もはや勝ち負けは決まったようなものなんですが…。馬群が凝縮されスカイは手ごたえの割には動いてない。ジャーニーは…ガッチリ手綱を抑えたまま進出開始。イケんじゃね? 完璧じゃん。

  • 直線入って

 スカイの反応の悪さを尻目に、ジャーニーはぐんぐん伸びる、伸びる。その他の馬が止まって見える…。あれ? もう勝った? 勝っちゃった?? うおーーーっ。
 てな感じで、やや最後は拍子抜けでした。まあそんくらい強かったですね。阪神内回り2200mという条件が一番合ったのはもちろんのことですが、これが外回り2400mだったとしても同じ結果だったでしょう。それにこのメンバー構成なら、何度やっても同じ結果になるんじゃないでしょうか? そのくらいに完璧な内容だったと思います。言ってみれば、グラスワンダースペシャルウイーク相手に完勝したときみたいな。
 しっかし、この馬は勝つときの派手さが尋常じゃないですね。OPの芙蓉Sでは馬群を突き抜けて勝ったとか、朝日杯や神戸新聞杯は大外から豪快に差しきり、小倉記念は目にも止まらぬ豪快な勝ちっぷり、大阪杯はマッチレースを制し、そして今回は…大阪杯で2kg重くて接戦だった相手を、同斤量で逆に相手にしなかったんですから。何かこう無茶苦茶ですね。GIが2勝目で重賞が通算6勝目。そもそも朝日杯勝ち馬が5歳でGIを勝つなんてこと自体が結構なことですよね。それも2年以上遠ざかってたんですから。
 ただ課題も。それはやはり、東京コースの克服です。何でこんなに走りに差があるんでしょうか? 問題の一つは、流れが向かないことがあるんですけどね。このドリームジャーニーって、好走パターンが一貫してます。それは、レース上がりが35秒前後掛かっているときです。逆にそれ以上に上がりが速くなると凡走してます。で、そんな上がりの速い流れになりやすいのが東京なんですよね。今の充実度なら、上がりが34秒前半のレース展開でも、それに対応して更に速い脚を繰り出せるかも…とも思うんですが、どうなのかはわかりませんよね。流れ的に、BCターフとかが面白そうではあるんですが…。東京や香港よりも。
 サクラメガワンダーは…本当に強くなってましたし、今回はどうしても勝ちたいレースだったんだろうなあ、と言うことがよくわかったレースでした。それだけに勝てなかったのは痛恨でしょう。元々関西圏でのレースには圧倒的な自信を持つ…関東圏では輸送の関係かイマイチな馬だったわけですが、操縦性の意味でも文句なしに完成されてました。それだけに、この敗戦のショックは大きいでしょう。勝つには、腹をくくってジャーニーよりも後ろからの追い込みに賭けるしかなかったかもしれませんが、枠順や阪神の馬場状態から考えると、早めの競馬は間違ってなかったかとも思います。スカイは倒したんですからね。しかしながら、昨秋は東京でも好走してましたし、秋の天皇賞あたりはとても楽しみにはなったんじゃないでしょうか? ゆったりした流れも向きますしね。
 
 ディープスカイは伸びなく3着。道中に折り合いをやや欠き、3コーナー手前くらいから手ごたえも怪しくなり、ドリームジャーニーが併せてきたときにも全くついていけず、最後は伸びるもサクラメガワンダーすら交わせず…。3着とは言え惨敗に等しい内容でした。今までは、ダイワスカーレットウオッカなど、それなりに負けて仕方なしの馬たちに負けていた…とも言えるんですが、ジャパンCで重賞未勝利のスクリーンヒーローに負けたあたりから、この馬が本当に強いのかどうかは怪しかったのかもしれません。また、東京コースほどの信頼感が他のコースでは無いとも言えます。
 ただ今回に関して言えば、安田記念を使ったことが全くマイナスだった、と言えるでしょう。スローでは無いとは言え、1600から2000mに延びたことが折り合いを欠く一因にもなったでしょうし、長い直線から短い直線へとコース形態が変わったことで、仕掛けるタイミングなど競馬の質も違ってきたでしょうからね。東京ならそれほど素早い反応をする必要も無いというのもあるでしょう。
 気になるのは、3歳戦線までは勝っていたのに、古馬戦線に入ってから勝てなくなっていることです。「負け癖がついてきた」と言うこともあるでしょう。ディープインパクトのように、とにかく馬群を飲み込むのが仕事、と言うような馬や、サイレンススズカのようにとにかく誰よりも先にゴールするのが仕事、と言うような馬はともかくとしても、あまり負けが込んで「今回は叩き台だし仕方ない」や「相手が強すぎた」でずっと終わってたら、馬が先頭でゴールしなくてもいい、って思いそうなんですよね。能力が高いから上位には来るんですが…。あとは、古馬には通用しない「お山の大将」なのかもしれませんが。成長力の問題もあるのかなあ…。
 いずれにせよ、かなり暗雲が立ち込めてきたのは事実です。アグネスタキオンの後継種牡馬としての。

 残念だったのはアルナスライン。完全に内も外も出せないポケットのようなところに押し込まれてしまいましたね。先行勢もあまり脱落しなかったのも良くなかったんでしょう。何もかも上手く行きませんでしたね。手ごたえは見た感じ相当残っていたので、スムーズなら2着はあったでしょう。
 
 それと、4歳勢の層の薄さも残念でなりませんね。ディープスカイはともかく、ブラックシェルオウケンブルースリキャプテントゥーレなどがいずれも故障や順調さを欠いて参戦していないことです。現時点では、ウオッカブエナビスタがいないところでは「現役最強」を決められる場にはならないと思うんで、秋に何処かで対戦してもらいたいものです。