ボクシング 川嶋VS徳山戦

 日本人同士のタイトルマッチを見ました。
 結果は、元王者の徳山が、自分の持ち味を中盤から思う存分発揮して、大差の判定勝ちだったのですが、逆にボクシングという競技自体の地盤沈下を目の当たりにした感じもしました。
 要は、12Rもやって、結局見え見えの判定勝負では、見るほうとしてはつまらないわけです。それに、クリンチワークは見ている方としては全く面白くないんですよね。試合をしている当人たちにとっては、それが最善の策だと言うことはわかるんですが、見ている人間が面白くないと感じてしまえば、ボクシングを見る人はどんどん減ってしまうわけです。

 例えばPRIDEなら、クリンチという行為自体がありえませんからね。クリンチしている間に、ひざ蹴りやフロントチョークとかがあって試合が決まってしまいますから。
 そうした、試合中の「間」が空きすぎなのが、今の格闘技界でのバランスの変化を生んでいるんだと思うわけです。ボクシングやプロレスは、そうしたスピード感や一瞬の変化を見出しにくいということです。競技の性質でもあるんですが、まあ厳しいですよね。

 今回のタイトルマッチは、ボクシング人気復権への足がかりにしたかったはずなんですが、この内容では見ませんわな。
 もちろん、ボクシングをよく見ている人には、非常に好試合だったと思えたでしょうが…。