さくらむすび 考察4
続きです。
では、主人公と桜が何故別々の家に引き取られたのでしょう? これはもちろん、血筋か生まれかが関わってきています。
桜は、亮一の結婚相手である楓との、養女として引き取られた、と言うことになってます。つまりは、実質この2人の子ども、と言うことになります。
しかし主人公は、亮一と世津子の間に生まれた子です。被差別部落の血が入った子、と言うことで、金山家で引き取った可能性もあります。が、それだけだと、金山家で引き取る理由にはなりません。もちろん、秋野家とは全く関係の無い人間だったので、秋野家で引き取る理由すら元々無かったのかもしれませんが…。それ以外にも、結婚しないまま出生した子と言うことで「非嫡出子」に主人公はなります。この非嫡出子は、実は差別の対象になっていたんですよ。今でこそ、こういう存在が珍しくなくなり、法律上の差別(相続権とか?)も緩和されてきましたが、昔はそんなことは無かったはずなんです。で、先に自殺して逝った金山家のほうで引き取らざるを得なかったんじゃないでしょうか?
逆に桜は、金山家とは全く関係の無い人物です。血も交わってもいません。それが、金山家に引き取られることにより、この子自身も部落差別を受ける対象になってしまいかねません。だから、その差別から遠ざけるために、秋野家で育てられたんではないでしょうか?
ですが皮肉なことに、一緒に住んでいないからこそ、主人公と桜の距離ってのは近くなっていったんですが…。
次回は、各エンディングの考察をしていきます。
久々にブログを長々と書いてしまったなあw