シンフォニック=レイン プレイ日記12 al fine編クリア!

 いつもプレイ日記はネタバレなんですが、今日もかなりネタばれです(^-^;
 プレイしていない人で、プレイする気がほんの少しでもある人は見ないでくださいw オススメできるゲームですが、ネタバレがあると面白さが激減してしまうので…。




 さて、ようやくal fine編をクリアしました。トルタ視点で始まり、クリス視点に終盤戻る、という作りになっていたわけですが、この作りには少々疑問です。別に、両方の視点でやれるのは良いのですが、問題はトルタが卒業演奏後に、トルタとしてクリスに会いに行くところです。
 クリス視点では、そこでのアル(トルタが変装している)と、トルタが現われたのでは、どちらもただ受け身で、選択肢など無かったのですが、al fine編のプレイ前に、トルタが来る選択肢も欲しかったな、と。もちろん、トルタが独善的な行動を止めない限り、この2人の関係は変わらないってことを言いたかったんだと思いますが、もしal fine編をプレイする前に…要は、何も知らない状態でアルのことや、トルタのウソのことを告げられた場合、僕らプレイヤーはどう感じたのだろう? ということが試せなかったことが、非常に悔やまれるのですw
 それと、もしあったら少し恥ずかしいのですが、トルタ視点でのエンディングも見たかったな、と思いました。クリス視点での結末が、あまりに冷静だったので、取り乱し気味のトルタの心情も見たかったなあ、と思うのです。

 さて、前置きをしたくらいですから、感想としては…、
「ちょっと物足りないなぁ」
と言う感じです。
 これは、結末に対して、です。割と綺麗に終わっているのですが、あれだけ嘘や打算や後悔や懺悔や歓喜や…色々な負の感情に支配されていたトルタが、意外に早い段階で吹っ切れたこととか、アルが衰弱していく様を知ってほっとしたとか、…それで済ませていいの?って思いがありました。それこそ、そのアルが衰弱していったことは、トルタ視点での話では一切出てこなかったと思います。ので、この場面でそう言う話を出すことには、ご都合主義的な思いがしてなりません。それか、トルタがクリスとの幸せな未来を築くための、新しい嘘だったのか…。後者であれば、やはりトルタは愛すべきキャラだと思いますし、このゲームの評価が僕の中で上がりますが(^-^;


 しかしながら、全体としては流石に良かったです。
 そう言えば、僕はSS書きとして尊敬できる技術の1つに、「ウラオモテのシナリオが書ける」ことがあります。要は、1つの内容を、2人の当事者からの視点で描ける、と言うのが、技術的に凄いと思うのです。SSなら、内容を薄めにすれば書けないことは無いでしょうが、ゲームではそうは行きませんよね。
 それと、限られたキャラクターが相互に自らの思惑通りに動き、それが連動している、と言うことです。要は、そのシナリオに使いやすいように登場させる脇役ではなく、複数のシナリオに関連するキャラが矛盾無く登場していて、シナリオによって行動が変わったり変わらなかったりするのも面白いです。