2007冬ドラマ 苦戦する大物女優たち

 今クールのドラマの視聴率動向がだいたいわかってきましたね。
 キムタクの「華麗なる一族」がダントツの視聴率(平均24%)で、続くのが「花より男子2(リターンズ)」(平均20.42%)と、この2つが平均20%越えを果たしています。どちらも思ったとおりの数字では無いでしょうか? もっとも「華麗なる…」は30%近くを狙っていたフシもあるので、伸び悩んでいる印象もあるかもしれませんが。TBSは他にも、西田敏行の「浅草ふくまる旅館」が14%弱と、8時台としてはかなり健闘の数字をたたき出していますし、定番の「渡る世間は鬼ばかり」もそうですが、今クールのドラマは軒並み成功しています。それだけに、数字が見込めたはずの「病院もの」でありながら、ついに10%を割り込んだ小西真奈美の「きらきら研修医」が、かなり脚を引っ張っている感じはします。けど、「ドラマのTBS」と言う看板はとりあえず戻ってきたかな??と言う感じですね。
 続くのが、日テレの「ハケンの品格」です。これまでそれほど視聴率的に良いドラマに恵まれなかった篠原涼子ですが、これは平均19%弱と非常に好調です。彼女は、交際が発覚してそれを肥やしにした女優さんなので、まだまだ伸びるかもしれません。結婚しても影響は少ないでしょうし、むしろ上積みすらあるかもしれません。
 フジテレビは逆に非常に厳しい状態です。4本のドラマすべてが、平均視聴率15%に届かない苦戦ぶりです。特に「拝啓、父上様」の苦戦ぶりが際立っている気がします。脚本にキャスティング、そして番宣と、放送開始後から大攻勢をかけている感があるのに、12〜14%を彷徨っているだけですから。個人的には、今季のフジはこのドラマが一番力を入れていたように見えたので、不振ぶりには頭を悩ませているのでは無いでしょうか? 「あるある」余波で、フジの番組全体に厳しい目が寄せられている可能性もありますが(でもドラマはフィクションですし、ヤラセなのですから関係無いのですけどね)。
 そして他に、米倉涼子の「わるいやつら」と、天海祐希の「演歌の女王」が、揃って10%割れの厳しい数字になっています。「わるいやつら」は松本清張シリーズの第三部なんですが、そろそろこの路線が飽きられてきたのかもしれませんね。原作ファンにもイマイチのキャスティングみたいですし…。「演歌の女王」は、これは流行を見誤ったって感がありますねえ。「女王の教室」のスタッフが集結したみたいなのですが、あちらは学校教育だったり、学級崩壊などの社会問題もあって関心が強かったこと、そして強烈であり得ない先生と言うキャラがウケての高視聴率でしたが、こちらはそうしたものがありませんからねえ。「売れない演歌歌手」と言う企画段階での失敗だった気がします。この2人は、大女優への道がやや足止めって感じですかね。
 そして、やはりと言う感じなのが、仲間由紀恵の「エラいところに嫁いでしまった!」です。元々、渡鬼と「とんねるずのみなさんのおかげでした」の時間帯なので、視聴率的にはあまり期待できない時間帯でした。が、初回は16%とかなりのもので、仲間由紀恵の力を思い知らされました。が、その後は15%を越える週は無く、最新回は11.3%とかなり離れてしまったようです。元々、何でこんなホームコメディものを大河主演女優に用意したのかが全くわかりませんし、他の時間帯ならもっと数字を取れたと思うのに、わざわざこの時間にぶつけたのもよくわかりません。仲間サイドに過信慢心があったのかもしれませんけど、こんなドラマしか用意できなかったテレビ朝日の弱さも否定できません。どうも、テレ朝のドラマは設定が地味なんですよねえ…。見たい!と言う気持ちが湧かないものが多くて。しかしテレ朝は、金曜23:15からのドラマ「特命係長 只野仁」がこの時間帯としてはもの凄い、平均14%を叩き出していて、よくわからない状態になってます(汗) やはり、時間帯に合わせた内容をもってこないとダメなんでしょうねえ。
 今後も注目です。