日本テレワークではなく、テレビ局の体質の問題だろう

 あるある問題で、製作した日本テレワークという会社は、ほぼ解散状態になるようですね。とりあえず、テレビ朝日が発注停止にしたそうです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070227-00000099-mai-soci

 でも、ここは単なる氷山の一角と言うか、例えばWinnyのファイル配信者を逮捕したような、いわば見せしめみたいなものですよね。つまり、どんな番組制作会社も、この程度の捏造なら日常的にやっている、ってことです。そして、それをしなくてはならないような、構造的な問題を、今のマスコミが抱えているってことでもあります。それを押し付けている、そうせざるを得ないような状況に、下請けや孫請けを追い込んでいて、どう言う状態で製作されているか(納期まで時間が無いにも関わらず、無理なテーマを押し付けて製作させている。出来なければ別の製作会社に回すと半分脅す。仕事が無くなることを恐れる製作会社が、安い金、少ない時間で番組を制作する=捏造などで誤魔化すものが増える…など)も知っている、あるいは捏造以外には作れないようなものも黙認しているのもテレビ局です。また、下請けなどに番組制作を丸投げしていて、そうして作られた番組をロクにチェックもせずに放送してしまっている倫理観の欠如も相当酷い状態だと思います。
 思い返せば、過去に放送されていた番組でも、捏造が多発していただろうなあ、と思う番組は多くあります。例えば「伊東家の食卓」。今も放送されていますが、過去に放送されていたときに「裏ワザ提供者」として出ていた「裏ワザ…会員」とか言うテロップがついていた視聴者。あれって関係者か誰かでは? それか、サクラか。「ガチンコ」なんて言うまでもありませんし「学校へ行こう!」もそう。視聴者参加型みたいな銘は打ってますが、別に素人ばかりじゃなかったですし、台本どおりにやっていただけでもありましたからね。「あいのり。」も有名ですがそうですからねえ。
 参加していたからわかるんですが、「高校生クイズ」や「アタック25」は、そうした捏造や故意の操作はありません。今は知りませんけど…。でも、当時は確実に真剣勝負でした。たまに音声が拾えなかったときなどに、撮り直しなどはありましたが、基本的にドキュメンタリー並みにありのままでしたよ。ああいう現場も知っているだけに、こういう故意の捏造とかはムカつきますね。
 フジ、そして関テレばかりが叩かれていますが、これもある意味仕方の無いことかもしれません。フジの視聴率至上主義は酷いですから。ほとんどの番組が、自局のほかの番組の番宣番組になっていますからね…。それでもあまり番組が破たんしていないのは凄いのですが。ただ、徹底的な番宣番組の強化と、視聴率至上主義による軽い番組の氾濫。安易な企画…と、他局に比べると番組作りに対する倫理観は足りない気はします。「視聴率の高い番組作り」はしているものの、本当に「視聴者に必要な番組作り」をしているようには思えませんしね。
 ちなみに、僕は今でもフジテレビの番組を見ます。が、他局を見る回数も増えたように思います。しかしながら、「捏造がありそうかどうか?」と言う視点を、更に強くして見る事が増えました。テレビなんて、最初から「視聴率」そして「スポンサー」のことしか考えていませんしね。その中で、いかに自分に有益な番組を選り分けるか? それが今の視聴者に求められているのだろうと思います。
 そういう意味では、NHKの存在も、まだ意味のあるものだとは思いますよ。