K-1 WORLD GP 2007 in 横浜 回顧

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/k1/live/200703/04/index.html
 K-1にしては割と面白かったように思いました。やはりKOシーンが見たくて見ているわけですしね。その一方で、立ち技限定ってのが段々と物足りなくなってきましたね…。と言うのは、パンチかキックかしか、フィニッシュの方法が無いので、パターンが限られてしまうんですよねえ。でも、まあ今回は良く頑張ったほうだと思います。
 回顧は、ちゃんと見た試合だけしかやってません。悪しからず。
 

 この澤屋敷という選手は全然知らなかったんですが、実に上手く戦っていましたね。バンナを焦らし、出てきたところをカウンター。時折は自分から出て行き、ワンツースリー。2R目くらいは、やや中だるみしてしまいましたが、最終Rではマウスピースを飛ばすようなパンチを与え、完全にバンナを倒してしまいました。結果は判定だったですが、完勝。日本人でもいるんですねえ。
 それにしても、バンナは本当に落ちぶれましたね。キックが打てなかったのは何かあったのかもしれませんが、パンチも全然工夫がありませんでした。全部ガードされていますし、ガードを打っているだけでしたから。上下に打ち分けるわけでもなく、何がしたかったのかがサッパリわかりませんでした。うーん。これではもう要らないですねえ。試合を見る価値も無くなってしまいました。
 

 テレビでは最初に放送されましたが、衝撃的でしたね…。ホンマンが有利に試合を進めている気がして、まずはダウンを奪っていましたが(ダウンはありませんでした)、2R目にいきなり…でしたから。もの凄い体重を載せた重たい一撃が、ホンマンのアゴを完璧に捉えてKO。ホンマンはダウンしたことすら無かったはずですが、あの一撃では耐えられないですね。思うに、顔面への耐性は無かったでしょうね。あの高さにあれだけのパンチを与える選手はいませんから、練習でも受けたことはもちろん無かったでしょうし…。
 マイティ・モーは結構好きな選手で、あのパンチ力はやはり魅力的です。改めて、ワンマッチならば、と言うところも見せてくれたと思います。しかし、意外に人気がありましたね、モーは。花道を引き揚げてくるときに「マイティーっ」という黄色い声援が飛んでいたのには驚きました。ホンマンが意外に人気が無かったことも意外w 試合が終わったときの歓声も結構大きかったですからね。ホンマンも、テレビに出ていてもイイことありませんでした。これからどうするんでしょうか…。
 

 昨年全敗の武蔵と、随分と成長が見えた藤本ことブンブン丸の対戦。テレビで煽っていたように、世代交代なるか?と言う対決だったと思います。
 3R目までは、やや膠着した(いつもの武蔵らしい)試合ではありましたが、ずっと藤本ペースで、武蔵は効果的なローすら出せず、あの時点で判定で藤本、と言っておかしくない試合でした。その後、角田さんが出てきて何か言っていましたが、あれを聞いた後、武蔵の表情がおかしかったんですよ。苦々しいと言うか、疲れきっていたと言うか、また何か言ってるよ、あのオッサン…と言う感じで。モチベーションのカケラもありませんでした。
 結果的には、延長戦ではっきり決着がついて良かったなあ、と思いました。それにしても、藤本のハイキックがあんなに鮮やかに決まるとは…。武蔵の頭と言うか、首から揺れてましたからねえ…。
 藤本は、パンチ一辺倒だった頃はイマイチだったんですが、ローを覚えてからは試合が非常に安定してきましたね。そして今回のハイ。あんなに脚が上がること自体が驚きなんですが、ああいうのがある、と言うだけでも、今後の試合がやりやすくなるでしょうね。パンチ力は日本人でも図抜けていますし。あとはスタミナだけです。体重を落として、今回は延長Rでも軽快な動きだったので、その辺も克服してきたのかもしれません。好きな選手ですし、楽しみですね。
 武蔵は…終わったとしか言いようがありません。何も出来ませんでした。藤本に与えたダメージはほとんど無かったんじゃないでしょうか? もう、K-1で地上波で映してもらう価値は無くなった選手と言っても過言ではありません。ここのところ負けが込んでますが、KO負けが多いんですよね。今までは防御力の高さで売ってきた選手だったのに、その防御力も無くなってしまって…。年齢的なものかもしれません。もう厳しいと思います。日本人相手に…と言っても、藤本は日本人最強クラスの選手です。が、相手を弱めて価値があるわけではありません。曙状態ですね。引退したほうがイイと思います。潔く。
 

 今のセフォーではシュルトは倒せない、とは思ってましたが、1Rでダウンを奪ったときは「おっ」と思いました。が、ダメージにはなっていないんですよね、シュルトには。2R目では、不用意に懐に飛び込んだセフォーの顔面を叩き潰すようなパンチ1発でKO。セフォーの目が完全に落ちてましたから、見た目以上の威力があったんでしょう。
 ただ、人気は無いですよね、シュルト。勝っても全く歓声が無かったですし。試合内容が詰まらないってのはあると思うんですが、ここまで人気が無い選手も珍しいと思います。しかも、勝っている理由が「身長差」だから、余計に人気が上がらないというか、むしろ悪役色が強まってしまってます。もうこの選手の人気が上がる要素はありません(汗) 誰かが倒してくれないと、K-1にとっても厳しいことになりますからねえ。でも…そんな選手が今のK-1にはいませんから。
 
 K-1としては最大限に面白かった…んですが、やっぱ総合の方が好きなんでしょうね。