<ネットカフェ>生活の拠点にする若者、全国に拡大

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070427-00000135-mai-soci
 新たなホームレスの増加かもしれません。
 僕も東京遠征の時には必ず利用するネットカフェですが、ここを拠点にして生活をする若者が増えているようです。
 以前にも紹介したかとは思いますが、今のネットカフェはめちゃくちゃ便利ですから。ドリンクが飲み放題で、インターネット(ネットゲーム)かTVゲーム、漫画や雑誌類は見たり読み放題、ってのはまあ普通です。
 シャワールームがあったり、髭剃りなんかもあったり、ネットカフェで食事を注文できるだけではなく、持ち込みも自由なところもあったりします。それでいて、1泊1500円とか、1時間100円とかと言う値段。下手なカプセルホテルに泊まるよりも快適かもしれません(カプセルホテルも、大浴場とサウナ、そして狭いながらもちゃんとした寝床があって結構快適なんですけどw ただし値段は…最低でも3000円)。ですから、利用者が固定化するケースもあるわけです。
 利用者の中には、長時間労働で家に帰る→出勤するための時間が惜しい人が、会社近くのネットカフェに泊まることで時間の節約を図るケースがあったり(実際に会社の先輩がやってたみたいです)、収入が不安定で定宿を持てない人もいたり、賃金が極端に低くてそもそもアパートも借りられない人、誰からも干渉されない場所を求めてネットカフェにやってくる人…などが、ネットカフェの住人と化しているそうです。安くなければそんなことは無いんでしょうが。
 1晩の利用料が1500円だとしたら、月で4万5000円ですか。都心部に行けば行くほど、元が取れると言うか、よりネットカフェへの依存が深まりそうな傾向ですね。
 ただ、根底には、若者の雇用が不安定なものになっていることがあると思います。
 今年あたりは、新卒採用がもの凄い勢いで増えていて、来春卒業の大学生なんかは選び放題の状態になっているものと思います。が、これってヘンですよね? だって、松坂世代って言葉はあるものの、特定の世代だけが平均的に優れているってことはあり得ないわけで。つまり、新卒で一気に一世代の人間を採用したところで、出来る人間もいれば、出来ない人間も多数いるわけですから。今、バブル期に大量に採用した世代の人間が不良債権化しているという話も聞いたりします。「新卒」って響きだけで採用を増やしている企業は、その辺がわかっているんでしょうかね? あまりアタマの良いやり方だとは思えないのですが…。
 もちろん、今まで定職に就いたことの無いような人間を雇いにくい、と言う考えもわかります。でも、レベルの低い新卒を競って雇うよりは、当たり外れはあれど、別世代から雇ってみるのも手だとは思いますが。まあ、ひがみだと言われても仕方ありませんけど。
 ただ、企業の非正規雇用の増加が、このような社会構造の変化をもたらしているのは間違いありませんし、政府はもっと、こうした不平等な雇用方法が放置されていることに着目して、改善していかないといけないと思いますけどねえ。誰しも、バイトという立場なのに、能無しの正社員よりも働いている実感を持ったりしていると思いますので。バイトやパートなどの賃金向上は最低条件でしょう。
 …でも、「格差なんか存在しない」とか言う今の政府には、何を言っても無駄なんでしょうね…。何か声を挙げる方法を考えないと。