電撃コミックス版リトルバスターズ!はかなり読む人を選びそうな内容

 表題の作品ってのは、高木信孝氏(構成:かくばやしつよし氏)の漫画版リトルバスターズ!のことです。電撃G'sフェスティバルコミックに連載しているものみたいですね。
 で、その内容なんですが…全く原作に準拠していません。角川から出ている、あなぐらもぐら氏の漫画版リトバスはまだ原作に近い進行をしようとしていましたが、こちらはシナリオの流れがまるで違います。どちらかと言うと、キャラクター設定だけはオリジナルにして、中の話はそんなキャラクターたちが起こしていく半分読み切りみたいな感じになってます。雰囲気は全然違いますが、笹桐ゆうやさんの4コマに近い作りと言ってもいいのかもしれません。ただ、恭介が作った虚構世界というのは根本部分にあるみたいなんで、今後は大きくストーリーが展開していくかもしれません。
 各話の内容は悪くないんですが、2話の美魚とクドの話が個人的にはいただけませんでした。美魚がいじめられっこ設定になってますからね…。いじめるのは高宮と勝沢なんですが。美魚にそんな設定は無いですし、結構やり方もキツめの内容だったんで(別に傷つけたりってことはないですけどね)、読んでいて気分のいいものではありませんでした。
 ちなみに、1話はダイエットする小毬、3話は葉留佳と唯湖の話、4話はネコの話なんですが、3話はなかなか良かったです。姉御が完全に主人公になってましたが(汗。虚構世界設定も(やや唐突に)使っていました。
 ただまあ、原作準拠派、原作原理主義者にはかなり厳しい内容になっている気がします。それにオリジナルの漫画としても、各話によってボリュームも話の傾向も深さも全然違っているんで、まとまりと一貫性に欠けます。作者である高木信孝氏自身があまりリトバスを知らないんじゃ…と思わせるような部分もありますので、今までのKey作品のコミカライズ作品と比べると厳しい部分がかなり多いと思います。
 しかし、原作準拠のコミカライズは、あなぐらもぐら版のほうで進んでいるわけで、同じことを追っかけでやっても仕方がないとも思いますから、方向性としては間違ってないと思います。が、少々原作の良さから外れた部分で進めてしまっているような…。
 次も買いますが、次回次第では購入ストップも考えないといけないかもしれませんね。