OneRoom(ジミーサムP)「Toy Box」全曲レビュー

 やるやると言っていたので、もうかなり出遅れましたけどもやっておきます。主にアレンジ具合を描いておきます。
 「Toy Box」のAmazonの販売ページはこちら

  • 01.BEAT!

 今回の新曲の1曲目。ミクとルカのツインボーカルで良い曲です。このアルバムに賭けるジミーの心意気が伝わります。

  • 02.Scene

 ジミーサムPの名を世に知らしめた、氏初期の名曲。軽快なリズムとポップなミクの歌声が素晴らしいナンバーですが、アレンジがそれなりに加えられてますね。原曲はキーボード?の音が割とリードとして効いているんですが、このアルバムでのバージョンでは、そのキーボードの音が小さくなっていて、よりギターとベースを効かしたロックチューンになってます。
 これはこれで良いですね。原曲は軽快なイメージの強い曲でしたが、アルバムでは重厚さを強調した形になってます。原曲のほうが良いような…うーん、好みの問題かもしれませんが。

  • 03.Eve

 ビックリしたのがこの曲。原曲から全くアレンジし直してました。同じなのはミクのメロディーラインくらい? よりミクの歌声が切なく聴こえるように、ピアノを強調したシンプルなアレンジになってます。聴いてるうちに、原曲もいいけどこのアレンジも良いな、って思えるような仕上がりです。

  • 04.Adam

 Eveと対になってる曲。リリース順が逆だったので、この曲順自体に驚きを感じてたんですが…。こちらはEveに比べるとアレンジは少なめ。ややギターとベースを強調したアレンジになってるのは、ほかの曲にも見受けられる雰囲気ですね。

  • 05.Escape

 浮遊感がたまらない、ジミーの中では割と特異な曲ですが…。原曲よりも浮遊感が心なしか増している気がします。天体好きの氏を代表する一曲ですね。

  • 06.Faker Love

 ヤンデレミク?の曲。これも割とジミーの中では珍しい感じの曲かな? アレンジは少なめですね。

  • 07.SoundScaper

 ほぼアレンジは無く原曲に近い形ですね。ジミー曲ではこれも珍しい感じで、サビ以外の部分とサビ部分との雰囲気があまり違わない、全体としては平坦な印象を受ける曲です。聞き込むと味が出てくる不思議な曲です。

  • 08.Dark to Light

 ジミーの巡音ルカ参入曲にして、唯一のルカオリジナル曲(メインVo.という意味で)。個人的には大好きな曲なんですが…正常にパワーアップしてますね! 何より嬉しかったのが、ルカの歌声の再調教(調整)が素晴らしすぎたこと。原曲は、やや調教が甘い部分が見られたんですが、このアルバムVer.はもう完璧。人の声にしか聴こえません。
 個人的には、アルバムではこの曲がNo.1です。素晴らし過ぎる。元々好きな曲が、思い通りの方向にアレンジされてるんですから、これ以上無いいい曲に仕上がってます。最高です。

  • 09.The 9th

 ジミーの曲でこの曲が一番という人も多いんじゃないかと。冥王星のことを歌ったジミーの曲でも個性が際立ち、かつ高度なPVや青字解説が登場した伝説の曲です。これもアレンジが加えられてますね。
 ただ、原曲が完璧だっただけに、あれにアレンジを加える必要があったのか…という気がしないでもありません。が、これもジミーなりの挑戦だとは思いますしね。
 個人的には最後の曲にするのが相応しいと思いますが、9曲目ってのも確かに正解ですねw

  • 10.Toy Box

 発売前に曲名が発表されてなかった、アルバムオリジナル曲にして最新曲ですね。ルカメインキター!!
 普通に良曲だった!! 思わずリズムを取ってしまうような、ギターとベースがメインの構成とか、まさにジミーらしい曲なんですが、メロディーラインの良さは、他のジミーの良曲と比べてもむしろ素晴らしいくらいですね。これは個人的なジミーベストに入れるべき曲です。あと、OneRoom氏はルカメイン曲をもっと作るべきだと思います。合いますからね、曲調が。
 知ってる曲ばかりだよ! って方も、この曲を聴くためだけでも買う理由には十分だと思います。

  • 11.Lumminous Point

 ジミーのデビュー曲ですね。デビュー曲は「Four Signals」でした。ご指摘を受けましたので修正しておきます。アレンジは抑え目で、当時の雰囲気を敢えて引き継いだ感じになってますね。際立った凄さこそ感じない曲ですけども、聴き込むと実に飽きない良曲です。
 

  • 12.Message in our silence

 ほぼアレンジは無いと言ったところでしょうか? 正統派ロックです。サビまでの部分は割と静かな進行なんですが、サビに入る直前くらいから一気にロック調のテンポに上がりますが、そこでミクの歌声を邪魔するほどでもないくらいのバランスで、軽快さを出しているのが実に素晴らしいアレンジだと思います。

  • 13.from Y to Y

 これもほぼアレンジは見られません。ジミーサムPとしてはニコ動で最高の再生数を誇り、ジミーが大ブレイクしたきっかけにもなった最新曲ですが、個人的にはそこまで人気が出た理由がわからないんですよね(汗。卒業シーズンに合わせてアップされたんで、別れを「またね」と〆た歌詞やメロディーが心の琴線に触れた、と言うユーザーが多かったんでしょう。

  • 14.Little Traveler

 最後に、ジャケットには記載の無いこの曲が入ってます。バラードナンバーですね。氏の歌詞世界の広さを感じさせてくれる曲です。2番のサビからCメロにかけてミクによるバックコーラスとハモリが追加されてたり、Cメロ後の間奏にギターが追加されていたりと、必要最低限のアレンジが加えられています。ミクのハモリは心地いいですね。

 こんな感じでした。迷わず「買い」ですね。