放課後ティータイムが送る宝物のようなアルバム『放課後ティータイムII」

 フラゲ日ではなく正規の発売日に買いに行ってきました。既にヘビロテ化してしまっていますが、良いですね。
 DISC1ですが、一期のミニアルバムで収録された4曲の存在感がありすぎていて(ふわふわ時間とかです)二期曲+新曲という構成がどう出るだろう?と思っていましたが、ポップな傾向の強い二期の劇中歌を、一期曲を彷彿とさせるようなギターやベースの存在感の強い曲を新曲として入れることで、全体としてバランスの取れたアルバムになっているような気がします。目玉はなんといっても、24話で歌われた「天使にふれたよ!」のフルバージョンでしょうが。あの歌詞は泣けますね。曲順も、曲調の緩急織り交ぜるような配置だったり、シングル曲と新曲をバランスよく配置したりと非常にこだわっているように思えます。「冬の日」→「U&I」→「天使にふれたよ!」→インスト→「放課後ティータイム」という後半は本編の流れを思い出させる構成に泣かされたように思います。

 しかし、そんなDISC1はともかくですが、DISC2がはっきり言ってメインでしたね……。おまけみたいなものかと思っていたのに、いきなり本編23話で聞いたことあるしゃべりから入りましたし。23話で省略された、ふわふわ時間のイントロから続くカセット収録そのまんまの臨場感ですから。しかも、曲と曲の間の寸劇と曲は別物だろう(曲はモノラル収録でテープで録ったっぽくアレンジされているだけ)と思っていたら、全ての曲が従来のバージョンとはアレンジを異にしていたのに驚きました。楽器の音は本当に5人で出せる音だけで構成されているようで非常にシンプルですし、何よりボーカルとコーラスが全て新録というのが(たぶん。DISC1に収録されてる新曲についてはそのままかもしれませんが)……。
 聴いた感じ、Studio Mixはプロっぽい感じで、Cassette Mixはインディーズっぽい、自分たちでやりました感が凄く出ていた気がします。
 嬉しかったのが、全曲コーラスをメンバーだけで構成していたことでしょうか。今までの劇中歌のStudio Mixでは、ボーカルがコーラスを兼任していたりする曲があったりしたわけですが、それが、メインボーカル以外のメンバーの声でコーラスをしている構成になっていて、正直あまりハモってなかったり、綺麗には聴こえなかったりするわけですが、逆にそれが、彼女たち自身で創りだした感を増幅させる結果になっていて、より作品世界に入り込めるような気がしました。
 加えて、曲間にある寸劇です。楽しそうだったりぐだぐだだったり、あずにゃんがひとり焦ったり取り残されたり怒ったりしてる空気感だけで、完全に本編の1エピソードとして楽しめるような内容として昇華したように思います。まさに放課後ティータイムらしさが出ていましたよね。
 こだわってるな、と思ったのが、カセットミックスのほうには「天使にふれたよ!」が入っていないことですね。この曲は24話で初めて歌われた曲なので、23話のカセット収録エピソードの時にはまだ誕生していないんですよね。収録してしまったほうがユーザーライクかとは思いますが、入れなかったことでよりこのDISC2や特典のカセットが、より作品世界の中に入り込んだものになったような気がします。また、二期時点での5人の歌声で収録されているのも嬉しいですよね。一期の曲も入っていますが、それぞれコーラスがオリジナルとは異なっていますし、ふでペン〜ボールペン〜などは澪メイン部分もありますから新鮮です(……と思ったら、ミニアルバムでも歌ってましたね。どっちが歌う?なやり取りはそこからだったんですね)。
 もちろん、全曲がこれまでやこのアルバムで収録されていた曲なわけで、新曲があるわけではありませんが、手間としてはアルバム2枚分作ったようなものでしょう。むしろこの構成+寸劇分で、アルバム2枚分の価値があったと言っても過言では無いはずです。
 ショップ店頭では通常版でさえ品薄(土曜日の京都調べ)状態ではありますが、これは「けいおん!!」に泣き笑いした人たちにはぜひ聴いてもらいたいというか、聴かなきゃダメだろ、って思います。何と言うか、ここまで作りこんだキャラクターグッズはない、ということも言えるでしょうし、本当に本編の一部と言っていいとも思います。それこそ「一番の宝物」かと思ってます(作品違い)。買ってない人はほとんどいないかもしれませんが、持ってない方は是非買って聴きましょう!

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