新潟中越沖地震、東電はこの夏電力不足に?!

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070720-00000202-yom-bus_all

 日本の電力は、もはや原発抜きには成り立たないことがよくわかると思います。
 確かに今回の地震で、新潟の柏崎刈羽原発はかなりの被害を受けましたし、火災がなかなか鎮火できなかったり、一部で放射能漏れが続いたりしていました。それらに対する、東電(東京電力)の対応は非常に悪かったと言わざるを得ません。ただし、今回は本当に原発にかなり近いところで起きた直下型地震であり、たまたま震源地近くに原発が建っていたと言うことでもあります。ですが、臨界事故や原子炉での事故には繋がっていないのです。放射能漏れは怖いことですが、今回の地震での被害の公式発表を見る限りでは、重大な事象へとは繋がっていませんし、原発の周辺域はどうかと思いますが、柏崎市刈羽村の大半には影響は無いでしょう。地震原発の原子炉は停止しており、耐震設計としては成功しています。
 更なる耐震性の強化を求める声が挙がっていますが、なら、そういう声を挙げている人たちに問いたい。「電気代は2倍になっても、更なる耐震性を求めますか?」と。日本の原発の耐震性は、他国に比べてかなり高いそうです。それは地震大国日本であるからこそと言えますが、それが可能なのは、日本が電力自由化をしていないからです。電力自由化をしてしまえば、コストを抑えることが命題となるわけで、安全性は完全に置き去りになります。そうなれば、安全性が第一の原発はどうなるでしょうか? それに原発は、二酸化炭素を出さない発電施設なわけですから、温暖化などへの貢献度も非常に高いわけです。それを、辞めろだの、更なる耐震性強化だの、と言う議論は、国民全体へのメッセージとしてはいささか疑問とも言えます。
 ただ、あんな火災を2時間も消せないお粗末さには萎えました。もう少し何とかなるだろう、と。消火設備の耐震性強化や、自主防火設備や体制の強化はしないといけないでしょうね。
 
 で、この夏の関東は、酷暑になればなるほど、電力不足になる危険性は高いと思います。節電しましょう。