リトルバスターズ!エクスタシーは意外に売れていない?

 智代アフターのことを「失敗した」と前に書きましたが、では「プラスアルファ版」としてリリースされたリトバスEXって成功したと言えるんでしょうか?
 確かに、初回限定版が発売後2,3日で店頭から姿を消し、無印版よりも早いペースで売れてしまったわけなんですが、パソゲー雑誌の売り上げ指数を見る限りは、EXが無印版を越えた、という集計が見られません。まあこのパソゲ雑誌の指数というもの自体があまりアテにならないと言うか、店舗のサンプル数がそれほど多くないのではないかとか、あまり信用できるものでは無いのですが、ずっと同じような店からサンプルを取っているとしたら、数字の比較と言う意味ではブレは少ないはずです。そうした雑誌の指数で、リトバスEXは無印版を越えていないのです。
<参考>
http://temple-knights.com/web/2008-hentai-game.html
http://temple-knights.com/archives/2008/06/2007-hentai-game.html

 もちろん、まだEXは発売されてから短いということはあるんですが、初回版の売れ方からすると、無印を越えていないのは不思議な気がします。
 では、売れ行きがそれほどでも無いのはどうしてでしょうか?

  • VAが単に弱気だった

 単に、EXでは初回版の数字を低く見ていたのかな、と。無印版のときの、初回版と通常版の売り上げの違いはわからないんですけど、圧倒的に初回版の数字のほうが桁違いに多かったはずなので、この無印版とEXとの売り上げの違いってのは、単純に初回版の数の違いだと思うんです。ともに完売しているわけですから、ユーザーの数の違いと言うよりは、会社側の数字の読み違いだったのかなあ、と思ってますが。
 

  • 売り方が不味い

 無印版でもそうでしたが、EXでは初回版の売り切れまでの期間が短すぎました。ほぼ予約で売り切れ、そして通常版発売までにはかなり時間が空きました。これで、初回版を様子見で買おうとしていた人たちが、ニコ動などでプレイ動画を見たりして大体の内容を知り、購買意欲がそがれて、通常版発売時に無反応だった…という可能性です。もう少し通常版発売が早ければ…。販売機会を逸しているんじゃないか?って思ったのは僕だけでは無いでしょう。
 もちろん会社的には、初回版が売り切れた時点で目標の売り上げは達成しているんでしょうし、初回版の売れ行きを見るのを待たずに、通常版制作に入るようなリスクを負いたくないのかもしれませんけど…。ちなみにCLANNADでは初回版がなかなか売り切れず、智代アフターでも初回版が売り切れずに通常版制作が行われなかった(今ではその初回版が高値になっていますけど)経緯があるんで、強気にはなれなかったのかもしれませんけどね。

 売り上げの違いは、ユーザー数の大小とはあまり関係ないように思います。ただ、世間的な評価はどうなんでしょう? 僕の周りでは(主にSS書きさんとか)どちらも買ってる人が多いですし、追加シナリオについても上々の評価ではありました。それに、18禁版が最初から出ると踏んでいて、無印版を買わなかったというエロゲユーザーもいるようだったので、EXの方が売れたんだろうなあ、と思っていただけに意外でした。
 内容についてはどうなんでしょうか? 追加シナリオの評判は悪くなかったですし、ボリュームとしてもそれなりのものがありましたから…。個人的にはお買い得感はあったんですが、そう感じない人も多かったのかもしれませんね。沙耶を追加キャラとして入れたことで、ライター買いの需要は掘り起こせたと思うんですが、その割には…という気がしないでもありません。案外、既存キャラのシナリオの改変具合が、実は小幅にとどまっている…という部分で買い控えたのかもしれませんね。
 他にも、無印版を出してからEXを発表するまでの時間が短すぎたとか、ベタ移植+αで値段はフル価格、というのがウケなかったとか、あるのかもしれませんね。