天使は敵じゃない?〜Angel Beats! PV第8弾より

http://www.angelbeats.jp/movie/pv08.html
 Angel Beats!のプロモーションビデオ第8弾が公開されてましたね。ついに声と、Liaさんが唄う主題歌付きで。やられやくあたりを見てもなかなか好評のようですし、もちろん僕も期待が高まりました。尺的な不安はあるものの、ゆりと天使、主人公との関係は王道のようですが、どのように絡み合っていくかが楽しみではあります。
 しかし観ていて思うのが、「天使って何者なんだろう?」と言うことです。そもそも、まず名前が「天使」って言うあたりからして特別なのか、あるいは「天使」は通称で実は本当の名前があるのか、など、まあハッキリしていることはよくわかってないわけです。
 それに天使も、主人公もゆりたちも、同じように学校に通っているようですし、主人公である音無は天使と普通にしゃべっているようです。
 天使が音無に「私は天使なんかじゃないわ」と言っているのでもわかりますが、天使は自身が「天使」ではなく、ゆりたち「SSS」メンバーが勝手にそう呼んでるだけ、と考えられます。そもそも天使が、天使のような存在だから「天使」なのか、あるいは死神のような存在なのに見た目は可愛いから「天使」と皮肉を込めて呼んでいるのか、本当に「○○天使」と言う名前なのか……。戦闘シーンから見れば、どう考えても不死身と言うか無敵っぽいですし、その辺のモブ生徒どころか、それこそ「神様」くらいの次元の強さや存在だとは思うんですが……。
 そもそも「天使」とは、まあ悪いものの名称としては使いません。なので、ある層から見れば「天使」は正義の存在なんだとは思うわけです。ゆりたちから見れば真逆のようですから、逆にゆりたちが所謂「反逆者」であることは容易に理解出来るんじゃないかとも思います。「SSS(死んだ世界戦線)」という名称も、巨大な組織のようなものに抗うレジスタンスのようなイメージを彷彿とさせますし、天使や、天使のバックにいる何かに、ゆりたちは抵抗しているものと考えられます。
 「天使」は、あくまでゆりたちが戦っている相手の象徴的な存在であって、その後ろにはもっと巨大でどうしようもない何かがいる、と考えるのが自然じゃないかと思います。

 個人的には、天使が背負っているものは「世界の秩序を守る」ことなんじゃないかと見ています。学園における風紀委員みたいなものでしょうか。要は、死にゆく者に対して、納得行くまで戦わせて、死を受け入れるように仕向けて行くような。そんな存在なんじゃないかと思ってます。なので、天使のバックにいるのは、それこそ神様だとか閻魔大王だとか、そういう「世界の意志」みたいな存在なんじゃないかと言うことです。
 なので、この辺から見ても、天使は敵ではありませんよね。ゆりが、天使に抵抗し続けることで存在し続けられる、とありますので、単に抵抗しさえいればこの世界に留まれると言うことでしょう。それは、死を受け入れることへ抵抗する、と言うことでもあるんだと思います。
 そもそも麻枝准が、明確な「敵」を自身のシナリオで描くことは稀です。リトバスCLANNADではいませんし、AIRでも見当たりません(SUMMER編は涼元悠一氏のシナリオとして)。Kanon舞シナリオの久瀬とか、MOON.の組織とかはありましたが……。最近の傾向としてはあり得ないでしょう。そうしたことから考えても、天使が明確な「敵」である可能性はゼロに近いでしょう。そうなると、天使はゆりや音無たちとどう接し、例えば仲間になってしまうのかとかそういうことも考えてしまうわけです。想像すればするほど、天使とは悲劇的なものしか考えられなくなってしまうのですが……。

 まあ、SSも読んでませんし全然詳しくは書けませんが(ぇ、個人的には天使が楽しみでしようがありません。立ち位置もそうですし、どう立場が変化して行くかとか、どう関わっていくかとか。そんなことを楽しみにさせてくれるようなPV8だったのでは無いかと思ってます。
 試写会は関西でやってくれなかったのは涙目ですが、放送が待ち遠しいですね。


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