リトルバスターズ!18禁化が意味する、パソゲ業界の特殊事情

 今では、18禁化賛成のりきおです(もちろんただ18禁化が楽しみなわけではなく、追加要素がかなりありそうだと言うことですが)。
 リトルバスターズ!エクスタシーが、色んな意味で楽しみなわけですが、そもそもKeyが、あるいはビジュアルアーツが、18禁化に踏み切ったわけは何でしょう?
 もちろん、麻枝さんがいなくなる今後のKeyですから、エロもやれるブランドだと言うことを、ユーザーに知ってもらいたいからだとか、都乃河さんのように、今後Keyを背負っていくライターさんがメジャーになるための舞台を用意した、と言うこともあると思います。ですが、それ以上にパソゲ業界の特殊な事情とか、ユーザー拡大への形振り構わぬ戦略があるのでは無いでしょうか?

 パソゲ業界の特殊な事情としては、やはり「全年齢のギャルゲー」と言うものが、パソゲ業界では異端な存在だということでしょう。これは、CLANNADが全年齢で発売される!と言うことが決まったときからあったみたいですが、「18禁じゃないから買わない!」って人が多数いたそうです。それに、パソゲー雑誌の多くが、全年齢対象だと知ったためか、CLANNADを全く、あるいはほとんど取り扱わなかったりもしました。それこそ「G's」など、電撃系が大きく取り扱ってくれなければ、CLANNADのヒットすらありえなかったかもしれません。
 また、売り場の問題もありました。パソゲーを多く取り扱うような店では、18禁のゲームとは別に、全年齢のゲームを売る売り場で売っていたりもしました。つまりは、「信長の野望」とか、そういう硬派なゲームと同じ売り場ってことです。取り扱っているのならまだ良いのですが、アダルトDVDやゲームを中心に売るような店では、18禁で無いために取り扱いすらなかったりしました。
 そんな傾向は、智代アフターではいったん取り払われたかのようにも思いましたが、所詮はCLANNADのスピンオフ作品なわけで。今考えると、すべてリトバスの叩き台だったんだなあ、って思いますけど。
 リトバスになって、全年齢でも扱ってくれる雑誌は増えたように思います。が、まだ無視されている雑誌はあります。EXになれば、ほぼどの雑誌でも紹介されるでしょうし、18禁じゃないとダメだ、と言うユーザーにも波及するかと思います。
 ちなみに、全年齢のギャルゲーを、PCで作り続けている工画堂スタジオと言うメーカーがありますが、ここが何時まで経ってもマイナー扱いされるのは、間違いなく全年齢しか作らないからでしょう(今は知りませんけど)。良い作品はたくさんあるはずなのにね。