『音無』に込められた意味とは「名無し？」or「イレギュラー？」〜Angel Beats!考察
第2話でLiaさんが歌うOPが流れた効果か、僕のTwitterのTL上にいる鍵っ子の評判はかなり上がってきたAB!ですが、個人的にも色々と考察とか妄想を働かせがいが出てきたので、俄然楽しみになってきました。
さて、今回は主人公である「音無」についてです。Key作品、特に麻枝准の作る作品は、他のギャルゲーに比べても主人公の設定に対するウエイトが高いのが特徴でした。
今回はアニメ作品なわけですが、そうした傾向が薄れるとはとても思えませんし、むしろ物語に大きく作用することは間違いない（ただ巻き込まれたわけではないはず）ので、その意味を遅ればせながら考えてみたいと思います。
そもそもこの作品は「Angel Beats!」です。Beats!は「鼓動」の意味もありますが、この場合は音楽（ビート）を表す言葉として捉えられます。すると、「音無」という名前自体がタイトルと被っているのは、何らかの意味が込められていると考えて間違いないでしょう。個人的には2通り考えてみたので、それを紹介してみようと思います。
■音無＝名無し？
AB!の世界は、死んでしまった者の世界です。死んでしまったと言うことは、Beat＝鼓動が無い状態ということです。なので「音無」なのかな、という安易な考えです。こんなの誰でも思いつきますよね。
しかしそこから一歩踏み込んでみます。と言うのも、全員が死んでしまっているのなら、全員が「音無」ってことになります。しかしながら、他のキャラクターたちにはちゃんと名前がついています。まあTKとかは名前がハッキリしないワケですがｗ
そして主人公は、ゆりに名前を聞かれたときにすぐに答えられませんでした。忘れたと言う感じだったですし、とりあえず「お……おと……」と言う感じで淀みながら言ってましたので、思い出したと言うよりは、頭に浮かんだ言葉をとりあえず言ってみた、という感じでしょう。なので、「音無」は音無という名前ではないことは明らかでしょう。
となると「音無」と言うのはどういう意味なんでしょう？ これはつまり、「名無し」と言うことと同じではないのかと思います。音＝鼓動が無いことはこの世界の人間ではもはや当たり前であると。その中で「音無」だなんて、名前が「人間」と言ってるようなものですから。なので、「音無」にはそれほど意味がないとも言えるかもしれません。
■音無＝イレギュラー？
「Angel Beats!」というタイトルなわけですし、OP曲のタイトル「My Soul,Your Beats!」からしても、Beatがことさらに強調されています。しかしながら、主人公が「音無」なのです。Beatが無いのです。これって何か矛盾しませんか？ Beats!と、Beatの集合体でありながら、主人公はそうじゃない、という解釈も出来ないかと思うのですが……。
となると、主人公はこの世界における「イレギュラー」な存在なのではないかと言う仮説が立ちます。皆が音がある中で主人公だけが音が無いのだとすれば、ですが……。
ちなみに主人公がイレギュラーな存在なのは、麻枝作品では割と多いパターンだったりします。ONEでは、過去のトラウマなどでこの世から消えてしまうフラグを持ってますし、AIRでは特殊能力を持っていたり、CLANNADでは世界を斜めから見ることでヒロインはじめ色々なものが見えてますし、リトバスでは虚構世界であることを一人認識してません。そうなると、むしろ音無がこの世界の事件に「巻き込まれた」と安易に考えるよりは、音無がこの世界に入ってしまったことで「何かが始まった」と考える方が正しい気がします。まだ具体的に何が変わったのかはよくわかりませんが、第2話でゆりが天使に攻撃した後に回復するのを見て「対処が早い」と驚いていたのを見ていると、以前のパターンと変わってきていることが伺えるのでは無いでしょうか？
音無については、これからまた何かあると思いますが、この世界における特別な存在である可能性は、極めて高いでしょうし、この世界の均衡を崩す存在になり得るとも思います。何より1話で、この世界に対して馴染もうとしない姿勢を見せたり、天使に自ら殺されに行ったりと、ゆりたち戦線メンバーなら考えられないし、消されても不思議のないようなすごいことをやってる時点で、既にかなりイレギュラーな存在と言えると思いますけどね。
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
今回はあまり目新しい視点も無かったかもしれませんが、どうでしょうか？ 2話にしてこれだけのネタが湧いてくるのは、さすがは麻枝作品というべきか、自分の麻枝信者ぶりが度が過ぎてるだけなのかｗ とにかく楽しいですね。
まだまだ色々とネタはありますので、時間の許す限りやっていきたいと思います。
