今期(冬)アニメの今のところの感想

 秋以上に楽しんでいる感のある今期アニメも佳境に入りつつありますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。当ブログでも、記事の主力にしている魔法少女まどか☆マギカはもちろんのこと、フラクタルこれはゾンビですか?なども記事にしましたし、秋以上に深くハマれる作品が多いように思います。本数が少ない分クオリティが高いような気もします。
 とりあえず観ている作品を羅列してみて、それぞれの面白さや、逆にイマイチな点も挙げながら観ていきたいと思います。

 まあ今期No.1なのは間違いないところです。とにかく、何がそこまで面白いのかわからないくらいに面白いですね。この作品に関しては、特に何も言うことはありません。というくらいに好きです。
 非常に鬱展開というか、とにかく暗く、また遊びもない展開ではあるんですが、そこに全ての資源を注ぎこみ続けている感じがあるんですよね。シナリオも音楽もアニメそのものも。だから観ている方も、どう楽しめばいいのがが凄く集中できますし、ある意味では期待を全く裏切らない(でも少しくらい裏切って欲しい)方向に話が進んでいるのが良いのかもしれません。また、いつ誰が酷い目に遭うのかを危機感を、作中のキャラたちと共有しながら観ているのもイイんでしょうか。
 虚淵玄氏のシナリオだけではなく、蒼樹うめ氏の平面的な顔立ちのキャラと、劇団イヌカレーによる魔女の異空間、シャフト的な立体表現やアングルの自由さに梶浦由記氏の音楽が、絶妙なところで同居している面白さこそがこの作品の良さだと思っています。オリジナルアニメならではの「先が気になる展開」というのも、pixivでも考察界隈でも盛り上がる一因になっていますよね。非常に企画としても素晴らしいですし、同じ世界観で、あるいは別のキャラを中心に描き直しても十分にもう1クール作れるんじゃないかという気もしてますし、終わってからの展開にも注目したいと思います。BDマラソンはもちろんします。
 今は、pixivに上がってる杏さや(さや杏)漫画などをニヨニヨしながら眺めていますw 非常に百合好きとしてもたまらない作品になってきていますのでw

 今期No.2はこれかな……。非常に楽しみ方が難しいというか、いくらでも楽しみ方があって一つに集中させてくれないって意味では「禁書」に近いのかもしれませんが、それを都合の良すぎる強引な設定で無理やり押し通していることが許される安易さと、反面やってることや描いていることがかなり本気なギャップが面白い作品だと思います。
 例えば、主人公がゾンビかつ魔装少女って設定からして無茶苦茶ですし、主人公と事故的にキスしてしまったトモノリの種族である吸血忍者は、初めてキスしてしまった相手とは結婚するという設定も都合が良すぎる気がします。……が、あまり細かいところは「あーそうなんだー」で済まされてしまう軽さがあるんですよね。反面、言葉の力や「死」に対する描き方はシュールかつ重たかったりしますし、あまり「シリアスなのかカオスなのかハーレムなのかどれかにしろ!」とこだわる人には向きませんが、「何でもありなんだ」と割り切れるととても面白いんじゃないかと思います。
 これを書いていても「本当に面白いと思って観てる?」って言われそうですが……。初登場時は「俺」口調の男の子っぽかったトモノリですが、イカ娘役だった金元寿子さんの演技の幅の広さにも注目です。全然違う声でした……。

 今期……といっても2月から始まった(恐らく)1年ものですが……。前期のハートキャッチプリキュアもそれなりに百合百合しい感じの作品でしたが、どちらかと言えば「いい話」系の話が多くてそちらで魅せていたように思います。が、このスイプリに関して言えば……ただの主人公2人による夫婦喧嘩を繰り返しているだけ、のようにも見えますw 毎回のすれ違いの原因が非常にくだらなくて、犬も喰わないような痴話喧嘩がほとんどなんですよね。「嫌い」→「やっぱ好き」というパターンが3話くらい続いているような……。でも、百合好きにはたまらんのですw ハトプリに比べると話の良さが全然無いので、個人的には「これで本当に良いの?」とは思っているんですが、明らか近い2人の距離とか、少し喧嘩しようが息ぴったりだったり、とにかく互いが互いのことを好きすぎる感じが本当に「ごちそうさま」って感じの百合アニメになっています。
 敵幹部のダメさも注目かもしれません。ハトプリは、心がしょんぼりしてるキャラを見つけてきて敵化していく流れでしたが、スイプリではそんな大義名分もさほどありませんし、介入の仕方が非常に強引です。そこも魅力といえば魅力ではあるんですが……。
 クオリティとしては非常に疑問の内容ながら、毎回バカップル(しかも百合的な意味で)を眺めてられるニチアサを迎えているので非常に幸せな1年になりそうですね。とはいえ、毎回これでは1年持つとは思えませんが……。関係ないですが、映像としてはとても綺麗だと思います。ハトプリから等身が上がりましたしキャラデザも全然違いますが、それが百合展開と相まっていい感じです。

 好きですね。話としても非常に面白いし、映像も綺麗だし実験的なところもあって見所が多い作品です。ノイタミナ枠っぽい、深夜アニメ視聴者が求めるような方向性の作品ではないような気がしていましたが、メインとなる登場人物たちの個性がそれぞれ際立ってますし、立ち位置やキャラ相関なんかが少しずつ変化していたりするあたりなどは、割合同人誌なんかでも面白い題材じゃないかと思います。個性で際立っている千葉さんとか、何気にモテる女装癖のある主人公の二鳥くんとかもそうですが、幼なじみの高槻さんも、破天荒な更科さんとか二鳥君のお姉ちゃんやその友達とか、「こうなっても面白いだろうなあ」と思うような感じになっているので。その辺はもしかしたら、話の方向性は違えど「みつどもえ」的な枠組みで捉えているからかもしれません。
 映像的には魅せられますね。淡い色使いもそうですが、1話の桜の花びらが舞う演出とか、5話の花火の演出とかはため息が出るほどに美しかったです。映像美にもこだわった作品で、原作も面白いんでしょうがアニメ作品としての良さにもこだわりぬいた良作だと思います。先日からBSフジでも始まりましたが、BSデジタルでの画質が圧巻でした……。なので本当ならBDで揃えたいくらいですね……。余裕が無いのですが。

 雰囲気アニメという見方で観ていますが、とにかくどう楽しめばいいのかがわかりにくい作品ではあると思います。まどか☆マギカほどに楽しみ方を特化しているわけではなく、むしろ視聴者側に楽しみ方の自由さを提示しているように見えて、わかりやすい作品が流行る昨今においてこの作りは、実験的かつ無謀とも言える気がします。それでも個人的には十分楽しめますし、どう動かしていくか、その中で主人公のクレインがどういう変化を起こし選択していくのかをわくわくしながら見守っています。基本的には主人公のクレイン視点しかない作品で、他のキャラの思惑や心情を見えにくくはしてますが、まどか☆マギカのキャラに比べるとあまり謎めいたキャラが多くないような気がしますね。フリュネの意図はぼかされてますが、僧院のやり方に何か不満があっての行動ですから、方向性としてはスンダたちに近いものがある、ってのは明らかですしね。
 あまり世間的には評判はよろしく無いのですが、先日放浪息子と同じくBSフジで始まって1話を観ましたが、OPのフラクタルな模様の画質がヤバかったですね……。誰得な気はしますが、何か凄く引きこまれました。本編も背景などが地デジ画質よりも格段に綺麗になっていたので、やはりBDが欲しくなる感じでした。全4巻とお得感もあるので買うつもりではいます。

 8話構成だったので終わってしまいました……。運動会やバレンタインが繰り返し行われるという時系列的にはぐちゃぐちゃな作りでしたが、最近のみつどもえ原作の面白いエピソードを詰め込んできた感じで良かったですね。千葉氏や吉岡さん多めなのは原作ファンにとっては非常に嬉しいことですし、アニメから入った人たちにも好評のようでした。重ね重ね、一期の下品な下ネタ多めの構成が悔やまれますね……。原作ファン的には、この作品は三つ子含めてみんな(黙っていれば)結構可愛いってことが伝わればいいんですよ。みつばと杉崎はラブラブ(ただし互いにツンデレorヤンデレ)ですしね。
 しかし、これだけ好評な作品が8話で打ち切り(?)なのも珍しい気が……。原作単行本は売り上げ伸びてますが、やはりアニメBD/DVDが売れないとダメなんですかねえ。

 終盤に入って俄然面白くなってきましたね。2クール目に入ってからの作画の向上っぷりも凄いですが、一方通行さんがほぼ主役の展開になって、世界観が一気に殺伐として緊張感が出てきたのが良いのかもしれません。一通さんとインデックスのとぼけた感じながらいいカップルっぷりも楽しかったです。
 たくさん出てくるとキャラ名を覚えるだけで大変なんですが、でもその分面白くなる気がするので、今回のシリーズは非常に楽しめています。原作ストックはまだまだあるそうなので、三期にも期待しつつ観ていこうかと思います。シリーズ通して今くらいの作画の安定感と神っぷりだったら……アニメーターさんが死にますかねw

 オリジナルアニメとして楽しく観させてもらってます。スイプリもそうですが、こちらは深夜アニメのようなノリと内容ながら全国同時に視聴できるので、実況として楽しいですね。
 ただ、非常に作りこまれた部分もある設定ですが、綺羅星の中で極秘裏に進められていたプロジェクトがやっと明るみになったと思ったら、簡単にタクトに破壊されたりと「それでいいの?」という部分も結構あったりして、どこまで真剣に観ればいいのかがわからなかったりします。人間関係的には複雑ですしね。タクトが禁書の上条さんみたいな感じで、主人公補正で何とかなりすぎているし、汚い部分や生死に関わる部分から逃げているような描き方なのもイマイチこうしっくり来ません。
 毎回見せ場はありますし、ここまで来てもどう締めていくのかがわからないっていうのは、ラストへ向けて楽しみではあるんですけどね。

  • お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!

 ヒロインで義妹の奈緒と、幼なじみの彩葉、クラス委員長の繭佳という肉食系女子3人とヘタレ主人公とのドタバタ劇ですが、楽しいのですが展開がほぼ毎回同じような感じなのでマンネリ感が出てきてしまってます。話としても、変態な方向に酷くしか出来ないために、個人的にはもうこれ以上の面白さは期待しにくいかな……と思ってます。そうは言いながら、少しつまらなかった回の次は巻き返してくるのがこの作品なんですけどね。期待通りの展開にしかならないので、その意味では非常に安心して楽しめる、今期においては貴重な枠かもしれませんw

 8話まで観て、ようやく話の内容も面白くなってきたかな? という感じです。とにかくメリーさんのキャラクター性は、ビジュアル的にも性格や声、設定とも今期アニメの中でも抜けた存在じゃないかと思うわけですが、もう一つそれを生かしきれていない気がするのは今も変わっていないんですよね……。
 夢魔と人間、夢魔同士の関係や正義とは何かなど、非常に作りこまれた世界観かつ人間関係は面白いと思いますし、デイドリームの中の背景ビジュアルなんかは、まどか☆マギカのイヌカレー空間ほどではないにしてもいい演出になっていると思いますし。若手声優さん中心のキャスティングですが、上手く配役されているとも思いますしね。なのでもう少し、構成が何とかなれば、という気がするのですがどうでしょう?

 最初1話だけ観て「これは合わないわ……」と思って切ろうとしていたんですが、あまりにも周囲の評判がいいのでBS-TBSの1ヶ月遅れで見始めたんですが、これは非常に面白いものですね。基本的にハーレムものですし、主要キャラのほとんどが転校生という無茶苦茶な設定でもあるんですが、その無茶苦茶さ故に受け入れてしまう感じが「これはゾンビですか?」と共通するような楽しみ方をさせてくれていると思います。ただこの作品、今のところは「ハーレム物+ロボットアクション物」というめちゃくちゃわかりやすい描き方になっていて、楽しみ方が単純明快かつやりきった感が非常にウケているんだろうなあ、と思ってます。フラグを立てまくる鈍感主人公というのは、禁書的なところもあるわけですが、あざとすぎるくらいにそれを描いているがために、むしろ清々しさすら感じてしまいます。まだ4話までしか観れてないのでアレですが、カメラアングルがスピード感を演出していて気持ちいいアクション部分といい、本当にわかりやすい作品だと思います。その辺が支持率の高さに繋がっているんでしょうね。
 人気声優さんによる安心感と破壊力のある演技もポイントだと思います。

 元が一時代前のパチスロ機で、ストーリーがあって無いようなものなのでオリジナルに近い作品でしたが、カジノもディーラーである設定も序盤だけしか有効ではなく、あとは延々と一対一のゲームバトルに終始しているような気がします。途中までは、お約束のお色気や意味はわからないけどびっくりするような演出もあり楽しく観ていたんですが、だんだんと変にシリアス方向に話が行きだしてから面白くなくなってきました……。今期はシリアスな内容の作品については非常に豊作なので、Rioがそっちの方向に進む必要は無いんじゃないかと思うと、余計にその存在意義に疑問符がついてしまいます。
 7話くらいまで観ましたが、非常にどうでもいい感が出てきてしまってます……。

 過去の名作(?)アニメ化で、あまり原作は憶えていないながらそれなりに楽しめてはいましたが、いかんせん話が好みじゃないんですよね……。さほど大きな話でもありませんし、かといって気持ちのいい話もあるわけではありません。気持ち悪い話が多いのですが、それなら気持ちの悪い方向性で追求して欲しいのですが、どうにも中途半端な感じですね。それが原作のテイストであるのなら原作からして好みじゃない、ということになるんでしょう。
 というわけで、年頃の女の子を食べないと生きていけない宇宙人の話くらいで止まってしまいました。もう別に見ないでいいかな、と。

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 以上です。あとBS-11で再放送している「こどものじかん」が面白くて毎週観てるくらいですかね。原作からして面白いのか、岡田麿里さんの脚本が素晴らしいのかはわかりませんが、とにかくシリアス回とラブコメ回?のバランスの素晴らしいこと。りんちゃんが小悪魔過ぎてたまりませんねw 修正多すぎでBD-BOX買わせようという気満々ですがw
 面白さの順位付けはだいたいこんなものです。スイプリがやたら上位にいますが、これは個人的な好みで、話としては完全にハトプリの面白さを下回っています。まあカオス系の面白さはあるんじゃないかと思いますが、敵も味方も「それでいいのか?!」という大義名分の無さがどう受け止められるかで合うか合わないかが分かれるんじゃないかと思います。
 フラクタル放浪息子は良いですね。後者のほうがより万人ウケするかと思いますが、両方共映像美だけでも楽しめるんじゃないかと思いますので、BS環境のある方はぜひBSフジでお楽しみください。
 来期アニメの分厚い布陣が気になるところですが、とりあえず残り1ヶ月弱の今期アニメを楽しみましょう。

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