徹夜組とサークル参加証(チケット)入場者たちと措置について

 せっかくコミケについて色々と考えるようになれている(いい面も悪い面も、僕の勉強不足な面も)ので、また続けたいと思います。今回は「徹夜組が何故無くならないか?」です。
 少し前のコミケットプレスにもありましたが(紛失してしまい確認が出来ません…)、徹夜組にコミケが悩まされているということです。コミケに限らず、徹夜組が及ぼす迷惑とか、イベント開催への危機とかはどのイベントでも問題になってますが、コミケの場合は規模が大きく常態化しているのも大きいかもしれません。
 徹夜が何故問題かといえば、多数の野宿者がたむろするための周辺住民への問題とか、金銭トラブルや窃盗など犯罪が起きることへの懸念とか(実際に問題が起きている?)、そもそも未成年が徹夜すること自体が問題とか、まあそういう問題があるわけです。そして更に、それら徹夜組を有志でサポートする「自警団」なるものの存在も、余計に徹夜組を定着させ、あるいは問題を複雑にしていると聞きます。もちろん、スタッフが夜通し対応しなくてはならないということもありますが。
 コミケの準備会側も対策はある程度取っているようです。例えば、何時に来れば何時頃に入場できる、などの指標を出し、10時ごろに会場近くまで来ても、11時半くらいには入場できるとか、必ずしも早く来なくてもいい人のための情報を記載するようにもなりました。もちろん、モラルやマナーの問題や、「コミケが徹夜組のために開催できなくなる可能性」も訴えてはいますが、一向になくなる気配はありません。
 突き放せば(徹夜で入る人を排除、あるいは列の後ろの方へ回したりなどの措置を取ったりとか)良いという意見もありますが、何せ膨大な数です。以前にそういう措置があったかどうかは知りませんけど、現場での混乱は相当なものになるでしょうし、それらを収拾するスタッフの数の確保も難しいことと思います。
 
 で、これら「徹夜組が何故無くならないか?」の答えを知っているわけではありませんが、ある程度推測はすることが出来ます。それは、入場方法や時間による格差の問題です。
 ご存知で無い方のために紹介すると、一般参加者の場合、
1.徹夜組
2.未明・早朝組(3:00〜5:00)
3.始発組(5:30〜6:00)
4.始発以降(6:00〜)
5.開会以降
 くらいの感じで分かれます。2の「未明・早朝組」は、徹夜はしない(したくない)けど出来るだけ早く並びたいと言う人たちのことで、タクシーや友人の送迎・あるいは徒歩で会場入りしています。「始発」は、言うまでも無く「りんかい線」の始発のことです。新木場からの方が早く着くようですが。
 要は、これら徹夜をしないで参加する人たちよりも、少しでも早く、少しでも前に並ぶ人たちが徹夜をしてしまうそうです。ただ、この徹夜をしても目当てのサークルの本が絶対に買える!と断言できないのが今のコミケの一番の問題点だと思います。それは、サークル参加者の参加証を持っている人が、徹夜組よりも先に会場入りできてしまうからです。
 サークル参加者に発行される参加証は1スペースにつき3枚。1日の参加サークル数は11000くらい(3日目はこのくらい?)。つまり、単純計算で3万人が、開会時には既に会場内にいる、と言うことになります。もちろん、自分のサークルの番をしなければならないし、サークルによっては3枚の参加証を使い切らないところも結構あるでしょうから、3万人いるとは言いませんが、それでも1万人くらいが開場前に並べる状態にあるのです。実際に開場前に行列を作っている人がどのくらいいるのかは数えたことも数える気も無いのでわからないんですが、その時点で場外には長蛇の列が出来ているのは異様な気がします。で、徹夜組はその後なんですよね。壁サークルさんでも、会場内に列を作るようなところは、開場前に列を散らすのでそう法外な列が出来るところは少ないのでしょうけれど。
 ただ、あれだけの人数が開会前に列を作ってしまうと言うことは、サークル入場者の中に相当数の「大手サークル本バイヤー」が存在していると言うことでは無いでしょうか? もちろん自分たちの分だけを確保したいだけ、と言う人がほとんどでしょうけど、そもそもやってはいけないことですからね。開場直前に自分のサークルを離れること自体が。
 これは推測に過ぎないんですが、徹夜組としては面白くないでしょう。サークル参加証という特権を使って、しかも待たずに入場できる人間が先に並んでいるんですから。発行部数が少なかったところとか元々それほど搬入できないようなサークルでは、サークル入場者だけで頒布が終わってしまうようなところもあるらしく。
 徹夜する人たちは、そういう人間へのアテツケじゃないでしょうけど、対抗意識みたいなものはあるんじゃないだろうかと。あいつらがそういう止めないなら俺たちも徹夜を辞めないぞ、みたいな感じで。推測なので、全然見当違いならすいません。

 つまりは、サークル入場者への何らかの措置無しでは、徹夜をする人たちは減ることは無いんじゃないかとも思ってます。この辺はあまりコミケットプレスでも触れられていなかったと思うのですが…。
 で、肝心の措置ですが、もちろん準備会側も色々と講じているようです。どのくらい実効性が出ているのかはわかりませんが、例えばサークル参加証のオークションへの出品の監視や、見つけた際のペナルティを課すこととか。サークルチケットを偽造できないように細工した印刷をするとか。コミケットアピール上や館内放送での「自分のサークルスペースへ戻ってください」などの案内とか。ただ、実効性はかなり疑問です。
 ここからは僕からの提案なんですが、これを講じれば少しはマシになるかな?と言う浅はかな考えです。恥ずかしながら紹介させていただきます。
 
1.サークルチケットの分割禁止
 他の大きなイベントでは普通にやっていることなんですが。コミケのチケットは分割して持てるので、容易に第三者へと渡ることが出来るのです。入場の際の本人確認とかは特にありませんから、上手くオークションなどで見つからずに売却(買収)できれば良いのです。
 ので、サークルチケットを分割禁止にするってのはどうでしょうか? 要は、入場の際に同じサークルならサークル同士は一緒に入らなければならなくする、ってことです。そうすれば、オークション等で売った(買った)としても、当日に落ち合う必要が出てくるため、煩わしさが増えてその手段をとる人が少なくなるんじゃ…と思うのですが。
 もちろん、サークルチケットが分割できるのは、遠方からコミケだけ集まるようなサークルのために、例え時間差があっても入場できるようにした措置だとは思うんですけどね。

2.サークルチケットの携行義務を持たせる
 これは、入場してしまえば、どのサークル所属の人間かがわからなくなるための措置です。つまり、開場前に列を作る人間がどのサークル所属なのかを洗い出す措置ともいえます。真っ当にサークルスペース付近で開場を待っているところとも不公平が当然出てきますから、そうしたところへの配慮という意味でも、やってみてはどうだろう?と思います。洗い出す作業は大変でしょうけど、それでチェックされたサークルは、次回以降へのペナルティとすれば、あまり考えたくは無いですが、サークルと転売屋さんとが繋がっているところがあるのなら、も少しは断てるようにも思います。

 このくらいでしょうか? まあ浅はかでまた忠告とか批判を受けそうではありますが、でも同じサークル参加をしたことのある人間としても、このくらいの措置は受けてもしかるべきかな?と思いますし、徹夜組へのアピールとしても有効じゃないかと思うのですが。
 まあ、じゃあサークル参加証組と徹夜組のどちらを先に並ばせるんだ?!って話に戻ってきて、結局、抜本的な解決策へは繋がらない恐れはありますけどね(汗。

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はてブの一部コメントへ>

 一応調べましたよ。調べた結果が、徹夜組の現状についての部分(前半部)です。確認できないのは、コミケットプレスで書かれていた内容の詳細部分で、徹夜組についての情報は調べた結果の内容です。悪しからず。