どうして直枝理樹はメインヒロインなのか?

 リトバスパーティー2でもそうですし、一連のリトバスオンリーイベントに参加された方ならご存知でしょうが、何故か色んなヒロインを差し置いて、主人公であるはずの直枝理樹がメインヒロイン化しています。なぜかアフターイベントで色紙などが出てきて、一番盛り上がるのが理樹だったり、女装理樹というリトバスジャンルでの最大の人気ジャンルが存在したり…。主人公だよね?! と再確認したくなるものがあります。
 しかし、どうして理樹は主人公なのにこうなってしまったんでしょうか? CLANNADなら、反転朋也とかってジャンルは確かに存在はしていましたが、AIRKanonを思い出してみても、主人公を女装させる、というジャンルやシチュが定着したことはありませんでした。ギャグのひとつとしてはありましたけども。
 それは、歴代のKey主人公たちの中で、理樹だけが持つ(持たない)特殊性の存在があるんじゃないだろうかと考えています。
 例えば、理樹がツッコミキャラだということだけをとっても特殊ですよね。
 今までのKeyの主人公は、基本的に自分がボケるんですよね。特にCLANNAD岡崎朋也なんかは典型例ですが、主人公のボケにヒロインがツッコむ…わけではなく、男キャラの春原がツッコむという構図です。AIRでも、国崎往人にヒロインである観鈴がツッコむ…という構図よりも、往人と晴子の掛け合いの印象の方が強いような…。往人と観鈴は、お互いがボケ合いしてるだけにも見えますよね。
 これに対して理樹は、明らかにツッコミですよね。対沙耶だけ、壊れ気味〜壊れのボケキャラに変貌しますが、ほぼヒロインに対しても完全にツッコミキャラです。まあライターさんによって、個別シナリオでは変化はしますけども。
 では、誰が従来の主人公的な要素を持っているかと言えば…わかりますよね? 恭介です。基本的にツッコミのような気がするんですが、恭介の発案やボケに理樹がツッコむ、という構図が作られていますよね。それ以外にも、すべてのミッションの中心にいたり、みんなのリーダーだったりするあたりは、従来のKey主人公的な要素を含んでいる気がします。
 理樹との怪しい関係もそうなんですが、あまりにイケメンすぎる件とか、神の視点とか。対して理樹は傍観者というか、あくまで「巻き込まれたキャラクター」的な立場でいましたから。だからこそ、恭介=主人公、理樹=ヒロインという図式が成立したのでは無いかと思います。理樹があまりに女装が似合うところとか、男を感じさせる要素が少ないのも、余計にこの傾向に拍車をかけているといえると思います。
 それともうひとつ。メインヒロインであるはずの鈴ですが、ヒロイン的な要素よりも主人公的な要素のほうが多かったりしなくないですか? 理不尽大王ですし、ああいう性格なのにモテモテです。しかも身体能力がかなり高い。友達が少ないとかトラウマがあるとかは、従来のKeyメインヒロインの伝統を汲んでますが、むしろ男キャラとして存在しても全く違和感がありませんからねw 小毬×鈴、鈴×佐々美、唯湖×鈴…。理樹君と性格を反転させると、これまた違った感じのベストカップルになりますし。
 理樹君の持つ「中性的」な性格と容姿。あとはメンバー内に置ける位置づけ。女子メンバーの中に放り込まれてくちゃくちゃにされてしまうところとか、恐らくは他のヒロインたちと同列、のような意識付けが同人やってる人たちの中に定着してしまってるんでしょうね。

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