ぷらっとこだまは、東京or関西遠征に使えるのか?

 週末の東京遠征では、ぷらっとこだまで帰ってきました。
 しかし、本当にお得なプランだったのかどうかとか、高速バスやのぞみ乗車とどのくらいメリットがあったのかがイマイチよくわかりませんでした。
 ので、以下に気づいたメリットとデメリットなどを、利用してみた体験記を交えて書いていきたいと思います。

  • 費用と時間のバランスは?

 所要時間は京都まで3時間半です。正月に大雪で名古屋〜米原で徐行運転をしてたときののぞみと同じくらいの時間がかかるんですが(わかりづらい)、この時間と料金との差をどう見るか、でしょう。
 何せ、東京〜京都間で見た場合に、高速バスの昼行便であれば、一番安いもので4200円からありますし、定期便も6000円程度から運行されています。それで乗車時間はおよそ7時間半。このぷらっとこだまプランだと9800円で3時間半です。
 ただ、東京から帰ってくることを考えると、高速バスでは基本的に夜行ですし、その日のうちに帰ってきたい場合は、最終は東京発14時10分(京都には21時半頃着)が最終と、日曜日のイベントに参加しようとしても実質厳しいような時間にしか戻れません。しかもこの便は5700円(ただし3列シート)かかります。こだまであれば、19時26分が最終なので、日帰りで考えると大きな差があります。
 しかし、京都から東京方面に行く場合は、バスなら夜行なので、前日に乗らなければならない代わりに早朝には東京に到着できますが、ぷらっとこだまでは、京都8時5分発がこだまの始発で、東京には11時47分にしか到着できません。そこから現地に移動ですから、午前中からのイベントには使えないかもしれません。
 ただ、このプランの良いところは、片道なんですよね。なので、どちらかを高速バスで、そして片道はこだまで、と使い分けるのが賢いような気がします。
 

  • 古目の車両が多い

 東海道新幹線でこだま運用されている列車のほとんどは300系多くは300系です。かつて、のぞみとして主力的に使われていた車両ですが、現在乗ってみるとやはり古さが目立ちます。車内設備はもちろんなんですが、何といっても「乗り心地」の問題が大きいでしょう。700系やN700系に乗り慣れていると、乗り心地に大きな差を実感してしまいます。ブレーキのたびに不快な機械音と揺さぶられる感じがしますし、走行中も前後左右に揺れがあるので、ケータイで駅弁の写真を撮るのにめちゃくちゃ手ぶれしたりなど、明らかな違いがあります。かつては最先端の超高速車両だったはずの300系がこんなだったとは……という感じでもありますね。700系やN700系は、速度よりも乗り心地重視で設計された車両だったはずなので、違っていて当然なのかもしれませんが……。見ると東海道新幹線のこだまには700系も徐々に増えていますので、あとは運の問題とも言えるかもしれませんね。
 当然ながら、車内にコンセントはありませんし、無線LANもありません。グリーン車でもそれは変わりません。その辺にこだわりがなければ、グリーン車なら十分なスペースがあるので、フットレストやリクライニングも含めて快適ですけどね。

  • 使える列車や区間が限られる

 東京方面からだと、東京・品川・新横浜・静岡・浜松・名古屋・京都・新大阪でしか使えません。ひかりやのぞみが停車するターミナル駅では使えないプランです。そして、割引額は当然かも知れませんが、静岡など近距離よりも、京都・大阪など遠距離のほうがより安くなるように設定されてます。また、名古屋・京都・新大阪であれば、グリーン車に乗れるプランが+1000円(名古屋)、+1500円(京都・新大阪)なので、普段よりも時間がかかる分、ゆったり乗りたい時にオススメできると思います。新大阪であれば、ひかり指定席であれば、13750円かかるんですが、ぷらっとこだまグリーン車プランであれば、11500円で乗れます。
 何よりのネックは、利用できるこだまが結構限られていることでしょうか。名古屋までであれば30分毎に来るので割と使い易いのですが、東京発新大阪行きのこだまは1時間に1本のみ。しかも、東京発7時56分〜16時56分までは1時間ごとですが、それ以降は最終の19時26分しかありません(新大阪着は23時26分とギリギリ。ただし最終の新大阪行きこだまは700系。新大阪・京都から東京行きのこだまは8時5分〜19時5分まで1時間おき)。
 そういうわけなので、計画的な旅行をしなければならないでしょう。まあ高速バスに比べたら本数は多いんですけどね。

  • その他

 あとは、待避線がある駅で、ことごとく2本ずつののぞみ・ひかりに抜かされていく精神攻撃に耐えられるかどうか……。新横浜で1本抜かされ、小田原で2本、新富士で2本……etc. 
 また、意外に面倒だなあと思ったのが、使える改札口が限られていることです。切符なんですが、一応クーポン券みたいな扱いなので、有人改札口は通れないんですよね。なのでこの前は、蒲田から京急に乗って品川まで行ったんですけど、京急のJR連絡改札は通れなかったんですよ。ぐるっと新幹線の改札口まで戻ったなど、やや使いづらい部分はありました。それは把握しておけば問題ないんでしょうが、時間が無い時には混乱するかもしれません。
 それと重要なのは、指定のこだまに乗れなかった場合、ぷらっとこだまのチケットは無効になってしまいます。なので再度乗車券を買わなければなりません。ツアー扱いなので致し方ない部分はあるのですが。
 それに、ぷらっとこだま用の座席の割合が決まっていて、周りはガラガラでも、ぷらっとこだま用の座席は満席だということは結構あります。僕も禁煙の指定席が売り切れていたので、仕方なく禁煙のグリーン車を取りましたから。グリーン車でも周辺の座席はかなり埋まっていたので、良い時間帯の「ぷらっとこだま用座席」は、直前では取れないと考えた方が良いかもしれません。
 逆に良いところは、実はドリンクが1杯サービスです。僕はビールと交換してもらいましたが、新幹線乗り場のキオスクや車内販売で、ビールやペットボトルと交換してもらえるクーポンがついています。絶対買いますからね。割とお得感があるように思いました。

  • 最後に

 個人的には、使い易いようで使いにくいと思います。イベント参加でも、東京からまともな時間に帰ろうと思えば、アフターイベントは全て参加できないと思いますしね。やはりそこは、2時間半ののぞみと3時間半のこだまとの差が出てくると思います。それでも、その日のうちに帰れて、しかものぞみよりも安いというのは魅力では無いでしょうか?
 また、名古屋だと京都・新大阪ほどに時間がかかりませんし、料金ものぞみ・ひかりよりも2000円ほど安いなど(東京〜名古屋なら7900円)より使い易いかもしれません。本数も充実していますし、行きは名古屋発7時27分なら東京に10時17分に着きますし、帰りは東京発20時26分まで帰れるので、日帰り旅行も可能なレベルです。
 今後、こだまに700系が充当されていけば乗り心地の面で解消されていくと思いますし、もう少しぷらっとこだま用の座席の割り当てが増えていけば、利用しやすくなるように思ってます。こだまは結構ガラガラなことが多いので、利用促進に次の一手を打って欲しいものです。

ぷらっとこだまのページ
http://www.jrtours.co.jp/kodama/


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