1話から読み取る「魔法少女まどか☆マギカ」の謎とキャラ相関

 何か、まどか☆マギカって1話から結構難しいというか、謎ばっかだなあと思っていてあまりにも考えることをしていなかったので、ちょっと考えてみたいと思います。それなりに読み解くことが出来るんじゃないかと。

  • 何故まどかは魔法少女としてスカウトされたのか?

 主人公だから、では終了してしまいますので真面目に考えてみましょう。
 冒頭の夢の場面でキュゥべえが、ほむらが一人で戦ってボロボロに負ける場面を見せて、まどかを魔法少女へと勧誘しています。そしてキュゥべえは、終盤にはまどかにだけ聴こえるように「助けて」とメッセージを送っています。そして最後には魔法少女へとスカウトしているようにも見えました。
 キュゥべえが積極的に勧誘しているのは一応まどかだけみたいだということは、まどかに魔法少女としての資質があるのか、明かされていない特技でもあるのか、ともかく何か特別なものを持っている、と考えるのが普通です。
 ですが、まどかはあまりモテない、かなり地味めな女の子であるという設定は割と繰り返されています。とすると、資質の問題ではない可能性が出てきます。そうなると、むしろ「普通(の子)でなくならせる」という意味合いがあるのかな、と考えました。言い方は悪いですが、キュゥべえがハメた可能性すらあると思うのです。悪意があるのかどうかはわからないのですが、少なくとも「平凡な暮らしを送っていた普通の子」でなくそうとして魔法少女に勧誘している、ということは間違いないでしょう。どういう意図があってそうしたのかはわかりませんが。狙っていたまどかだけではなく、居合わせたさやかも魔法少女になる流れですから、まどかが特別とまでは言えないような気がします。

  • ほむらがまどかを拒絶する理由

 これは割と簡単だと思います。ほむらはまどかが嫌い……というわけでは無い(あるかもしれませんがw)でしょう。

「あなたは、鹿目まどかのままでいればいい。今まで通りに、これからも」

 このほむらのセリフを持ち出すまでもなく、彼女はまどかの魔法少女化を好ましく思っていないようです。その他にも「家族や友達を大切にしてる?」などの言葉もありますし、裏を返せば、魔法少女になることでそれらを失う可能性があることと、ほむら自身はもう一人の自分を受け入れることでそれらを全て失ったことを示唆しているのだと考えられます。
 そもそも、ほむらはまどかを何故知っているんでしょうか? 冒頭の夢の世界での出来事が事実で、記憶を共有しているとすれば、ほむらはあの世界ではやられてましたしループしてることになります。他の方の意見ではありますが、リセットされた世界で、ほむらは同じ結末にならないようにまどかを拒絶する……という流れになるということです。ただ、それだとまどかの記憶が残っていることでループが完全なものでは無くなってしまいます。リセット出来ていませんからね。介入したのがキュゥべえなのだとしたら、ほむらがキュゥべえを殺そうとした理由は、まどかの魔法少女化を阻止する意味合いもありそうですが、ループの邪魔だったりも理由の一つになるのかな? とか考えてしまいました。
 ほむらが一方的にまどかのことを知っている、という可能性もありそうです。古い友人で、ただまどかに残るほむらの記憶は、ループした際にリセットされた……という感じでしょうか。魔法少女になることで、リセットされてループしたときにも以前の記憶が残っているという可能性です。ただそれだと、魔法少女になってしまったまどかを観たことにもなりますし、ちょっと無理がありそうですかね。ただほむらがまどかを一方的に知っていて、巻き込みたくないからこそ拒絶するってのはあり得ると思います。
 ほむらがまどかと保健室に行く時に、まどかの言動に対して苛立つ場面がありますが、あれはまどかのまどろっこしい性格に対してのものなのか、あるいは夢の話が気になってるはずなのに何時まで経っても言ってこないからなのかどちらかはわかりませんが(どっちもか)。

 ほむらはキュゥべえを敵視しているのか、実際に殺そうとまでしていました。その理由については、前項で書いたとおりではあるんですが、では巴マミ(最後に出てきた魔法少女)との関係性はどうなっているのでしょうか?
 そもそも、ほむらの衣装と、マミや(まだ作中では登場してませんが)まどかやさやかの衣装が違う系統なんですよね。なので、ほむらが変身した(?)魔法少女と、マミなどキュゥべえ繋がりで魔法少女になったのとではルーツが異なるような気がするんですよね。
 二人は、敵対こそはしていないような感じですが、仲間とも言えませんよね。ほむらはそれなりにやれるようですが、マミに撤退を促されて引き下がるところを見ると「ほむら<マミ」という図式が成立します。しかしここで一つの疑問が。
 何で冒頭の夢の世界ではマミはいないんでしょうか? キュゥべえは「彼女がそう決めた」みたいなことを言ってましたが、ああいう危機的な状況の世界で、ほむらだけが生き残っているというのも変な話ではないでしょうか。ほむらより強いマミが何でいないのか? 実力的に未知数のまどかを魔法少女にしようとしているキュゥべえや、かなり強いはずなのに世界を救えないマミの二人(?)にはかなりの謎というか、隠している事情があるように思えます。まどかや視聴者側には真実を見せていないような気がしますよね。
 そういえば、まどかはキュゥべえを助けようとして、ほむらと対峙している時に鎖が出てきましたが、まどかとさやかが変な生き物?たちに囲まれた時に結界のようになったのも鎖でした。あの鎖ってマミのものなんでしょうか? マミがまどかとさやかを助けた時に鎖を持ってましたしね。だとしたら、マミは一部始終をずっとどこかで観ていたことになります。そのことが意味するものはちょっとわかりませんが……。

  • 冒頭の夢の世界とは? また、敵は誰?

 冒頭の、夢(?)の世界は誰が見せたんでしょうか? まどかに見せたのはキュゥべえで間違いないようですが、そもそもあそこで起こったことが、ループしてリセットされたのか、あるいは繋がった物語になっているのかは明らかになっていません。ループ説が簡単で説明しやすいのでしょうが、個人的には続きになっているような気がします。理由は、まどかが記憶していたことですね。ループが成立するなら、まどかに記憶が残っていては不完全だってことです。まどかだけでなく、キュゥべえはともかくほむらにもありそうな感じですから、余計にループと決め付けるには足りない気がしてますね。
 そもそも、ほむらがまどかの学校に転校してきたのは、きっと偶然ではないですよね。むしろ、ほのかが仕組んだ・仕向けたことのように思います。夢の世界でやられている自分を見られたのを知ってなのか、キュゥべえを追ってなのか理由はわかりませんが、まどか目的で転校してきたのは間違いないでしょう。そう考えると、ループものと考えるには早計な気がします。もちろん、ループしていると仮定すれば、まどかの言葉に苛立つ理由も色々想像できて面白くはあるんですけどね。
 そして敵ですが……「魔女は逃げたわ」とマミが最後に言っているように、第三者として気味の悪い世界を作り出す誰かがいるものと思われます。そして、ほむらにそれを追うように言っているところを見ると、マミとほむらは共通の敵がいる、ということにもなります。本来のほむらの敵は、キュゥべえではなく「魔女」という何か、ということにも。キュゥべえを攻撃していたほむらに対し、マミはさほど強くは返さなかったところを考えると、ある程度は用意していたシナリオ通りの展開、という風にも捉えられます。なので、マミもキュゥべえのまどか勧誘に手を貸したと見るのが普通なのかと考えています。
 敵が何かという部分についてはハッキリとはしないですし、色々と怪しいキャラはいますが、マミの「魔女」という敵のキーワードからでは、「魔法少女」との対比から類推すると、「魔法少女が大人になった?!」となりますので、担任の先生だったりまどかのお母さん(詢子)だったりするのですが……。その辺を考えるには、1話ではまだまだ情報不足な気がします。

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 とりあえずは以上です。とりとめもない感じになってしまって、割と妄想も入ってしまった感じではありますが、1話から読み取れる点についてはこんなものかなーと思ってます。事実を抜き出しただけでも面白そうですよねw
 今後の展開についてはよくわかりませんが、ほむらとマミ、キュゥべえの関係にまどかとさやかが巻き込まれていく感じになるような気がします。最終的にはどういう話になるかわかりませんが、テーマ的には非常に重い感じになるのは間違いないでしょう。まどかを「嫁」と公言するさやかとの関係性が個人的には非常に気になりますし楽しみですw