アニメ　リトルバスターズ！の主人公直枝理樹役が堀江由衣さんに決まったことの意味するところは？

　先日行われたVA感謝祭のタイミングで発表されたアニメリトルバスターズ！で発表されていなかった直枝理樹と笹瀬川佐々美の声優が発表されました。原作ファンとしてはずっと気になっていたわけですが、そもそもリトバスのゲーム原作では、メインヒロインの棗鈴と後からヒロインに昇格した笹瀬川佐々美、そして主人公の直枝理樹が共にたみやすともえ（民安ともえ）さんが兼任していたんですよね。で、アニメ化にあたりさすがに3人はキツイだろうというか、特に理樹はゲームでは喋る場所が少なかったのがアニメになるとほぼ全編で出てくるわけですから負担感がどうしても出てしまいます。なので変更は仕方無いだろうとは考えていたわけですが。
　直枝理樹が堀江由衣さん、笹瀬川佐々美が徳井青空さん。佐々美の徳井青空さんという人事ももちろんビックリなんですが（ミルキィホームズの譲崎ネロですよね）何といっても理樹が堀江由衣というキャスティングにはズッコケましたよ。ズッコケたというよりは「その発想はなかった」でしたね。
　個人的には理樹役が誰になるかが一番のポイントというかそこがアニメ化するなら最大のアピールポイントになると思っていただけに、このほっちゃん起用というのはまさしく大きなインパクトがあったと思っています。個人的にもそうですが、色んな意図と意味と効果を持った起用だとも思いますのでその辺を観ていきたいと思います。

葉鍵ブームの立役者を起用した意味

　堀江由衣さんとKey作品との繋がりは間違いなくKanonの月宮あゆでしょう。そしてTo Heartのマルチ。共にPCで出た原作ゲームでは声は無くコンシューマ移植の際にあてられたわけですが、PCゲームの時から人気はあったもののブーム的になっていったのはやはりコンシューマ移植されてからだったような気がします。そこで「萌え」という言葉をオタ業界に定着させたキャラがTo Heartのマルチだったのではないかとも思うわけです。その流れで起用されたのがKanonの月宮あゆだったとも思いますし、堀江由衣さんは当時を知る古い人間には凄く大きな声優さんでもあります。
　そんな彼女が再びKey作品原作アニメの、しかも主人公として起用されるわけですから感慨深いものがあるというものです。

ヒロイン声優堀江由衣を男主人公役に起用した意味

　堀江由衣さんといえば、wikiを観てもらえればわかると思いますが、とにかくヒロインキャラ役ばかり演じているイメージも強いですし、男性役をやらないイメージが強いです（聞くところによるとおとぼくの女装主人公役があったくらいだとか）。僕もアニメを観るようになって2,3年くらいですがやはりヒロインキャラからお姉さんキャラというイメージばかりで男の子役のイメージはないと思ってます。
　もちろん、リトバスの理樹は元々が女性声優さんなわけですから女性声優になること自体は不思議なことではありません。ただ女性声優さんだったとしても、小林ゆうさんとか佐藤利奈さんとか少年キャラに定評のある女性声優さんが起用されるんじゃないかとか勝手に考えていたので、ヒロインキャラとして現在も需要の多い堀江由衣さんというキャスティングが面白く映りました。
　というのも、直枝理樹っていうキャラは原作ファンからは主人公として以外にヒロインキャラと言われることもあるんですよね。もちろん中性的なキャラでもありますし男キャラとのカップリングもファンの中では愛好者がいるくらいなので。だからこそのヒロイン声優堀江由衣さん起用だったのかなと思ってます。もちろん何処まで「ヒロイン直枝理樹」を描いてくるのかはわかりませんが……。

原作を知らないアニメファンに向けてのアピール力

　今までのこととも重なりますが、原作を知らないアニメファンに向けてのアピールにもなると思ってます。
　堀江由衣さんといえばアニメ好きならば知らない人はいないくらいの知名度や実績がありますが、これが男主人公となると「えっ」ってなると思うんですよね。そこの部分での意外性を原作を知らないアニメファンには売りに出来ると思うんですよ。
　そもそもリトバスアニメはいわゆるエロゲ声優さんがメインになっています。ブシロードのTCG情報局に出てるたみやすともえさんやAngel Beats!のゆり役だった櫻井浩美さんあたりはそれなりに知名度もあるかもですが、声優の名前ではアピール力が弱いとそもそも思っていました。なので堀江由衣さんを持ってくることでの話題作りになる感じは面白いんじゃないかと思ってます。